スクリーントーントーン
スタイル画

 物語の脈絡とはあまり関係なく描かれるモデルのようなポーズをとった全身画。ファッション雑誌のスタイル画から。
 大ゴマやぶち抜きの手法を使って、大きく描かれる。
 高橋真琴が先鞭をつけた手法で、少女漫画のコマ構造に捕われない画面構成の元となり、引いては漫画全体の表現力の向上に寄与した。
 同時に、多くのスタイル画はストーリー的必然性に乏しく、少女漫画批判の矢面に立つことともなった。

ぶちぬき

スターシステム(star-system)キャラ

 同じビジュアルデザイン(見た目)のキャラを、別の物語でも使うこと。
 ビジュアルデザインが同じだけで、性格や社会的立場などは必ずしも同じではなく、いわば漫画の中の役者(actor)という捉え方が正しい。
 つまり、ステレオタイプ、ストックキャラクターは、その性格や役割が中心的な要素であり、作家特有な要素は少なく、スターシステムとは異なる。
 大きな区分では同じものに属するので、その境界線は曖昧では有る。

 手塚治虫が使ったことで有名だが、意外に漫画の主流ではない。
 手塚治虫原作でも、アニメの海底超特急マリンエクスプレスや、ゲームASTRO BOY・鉄腕アトム -アトムハートの秘密-などは、見た目だけではなく代表作品の中の性格他の特徴も継承しており、スターシステム的クロスオーバー(ユニバース)と言える。

 あまり意識されないが、あだち充はほぼ一貫してこのシステムを使っている。同じ顔しか描けない訳ではない。意識してやっているのは、パンチ(犬)の存在で分かる。
 寺沢武一のスターシステムは「スター種族」と言うべきかもしれない。別の話に同じドナルドダックのような顔の種族(これはスター星人?)とか、ブルドッグ顔のサイボーグ(ロボット)などの、寺沢作品におなじみの種族が登場する。

シェアードワールドスピンオフ

スター・システム (小説・アニメ・漫画) - Wikipedia

すだれ目表情
これれは眼を細める的な使い方

 細い線を重ねた目。
 暖かく見守るとか、楽しい想像をするなどの幸せな状態。
 あるいは、体力が尽きる、拍子抜けするなどの気の抜けた状態。
 どちらにしろ、深刻な状態ではない。

 絵文字だとこんな感じ。(三 .三)

ハート

捨てゴマコマ

 単にストーリーを追うだけなら意味を持たないコマ。
 必要不必要の区別は、主観的なものになるので、当サイトでは、「フキダシキャラセリフ描き文字が含まれず、背景も具体的なものがないコマ」のことを捨てゴマと呼ぶ。
 上記の定義はあくまでも本サイトの定義で、例えば弘兼憲史は、フキダシはあるがキャラがいなくて背景などが描かれているコマを捨てゴマと呼んでいる。

 視線を誘導したりして受け手の理解を助け、スムーズな漫画体験をもたらす、名前に反して重要なコマ。
 おそらく将棋の、相手に取らせることによって自軍を有利にする、捨て駒という用語からの連想だろう。

 フェードゴマなんかは、コマの形に意味がある効果ゴマで、捨てゴマとは異なる。
 ちなみに、他のコマで説明できるか既に説明されているなど、本当にいらないコマは無駄ゴマと呼ぶことが多い。

ミセゴマ

Zzz漫符
コテコテですな

 フキダシの中や頭の側に置かれ、眠っていることを示す漫符。
 もともとはアメコミの描き文字だが、なぜかこれだけが定番の漫符として残っている。
 ハナチョウチンと組み合わせることが多い。

ストックキャラクター(stock character)キャラ

 典型的な役割を持ったキャラ。キャラ記号役割語を使って、キャラの外面や性格の特徴が表される。
 いわゆるステレオタイプ。

 例えば、白衣でヒゲが生えており、一人称が「わし」で語尾に「じゃ」ならば、それは「博士」というストックキャラクターである。
 主要キャラの場合ストックキャラクターであっても、大抵は完全に典型的ではなく、少し特徴がずらされている。

 スターシステムの場合、同じ外見のキャラが別の作品でも登場するが、その外見は特に役割的意味を持っていなくてもいい。
 機能キャラモブに近いが、なんらかの役割は持っている。

ストックキャラクター - Wikipedia

ストーリー漫画ジャンル

 漫画には滑稽なものを描くもの、という意味が第一に有り、辞書にもまずこの意味が書いてある。
 対して、現在主流である物語を持った漫画のことをストーリー漫画と呼ぶ。
 滑稽漫画とは違うということを表現するために、カタカナで「マンガ」と書くことが多い。
 ストーリー漫画の先駆者である手塚治虫が、私家版ロスト・ワールドの冒頭にこれは漫画に非ず、小説にも非ずと書いたのは有名。

ギャグシリアスコマ漫画劇画

ストーリー漫画 - Wikipedia

スピード線流線
スピンオフ(spin-off)

 主に、人気の漫画シリーズから、特に人気のあるキャラを主人公にして作られる作品。
 外伝、あるいはスピンアウトとも。
 板垣恵介グラップラー刃牙シリーズは、このタイプの外伝が多くある。
 森川ジョージはじめの一歩の場合は、本編中で外伝的エピソードを組み込む形になっており、連載が長大化する一因となっている。

 本編のキャラはほとんど登場せず、背景世界だけを共通にしたものもあり、その場合は特にシェアードワールドと呼ばれることも。
 また、古味直志ニセコイのスピンオフであるマジカルパティシエ小咲ちゃん!!のように、キャラだけが共通で世界設定が全く異なる、スターシステムに近いものもある。

 ゲームのカプコンストリートファイターZERO2のキャラである春日野さくら主人公とした、漫画の中平正彦さくらがんばる!に登場した神月かりんが、ゲームの続編ストリートファイターZERO3に登場するなど、もはやどちらが本編が分からない状態のものも少なくない。

クロスオーバー

派生作品 - Wikipedia

スプラッシュページ(splash page)トビラ
スポ(こん)ジャンル
魔球はスポ根の代名詞

 スポーツ根性もの、年齢性別関係なく存在する。
 ビルドゥングスロマン(成長もの)であること、大げさな感情表現、努力と根性など、スポ根の定番パターンがあり、スポーツもの以外のジャンルでもスポ根で培われたパターンが使われることも多い。

 川崎のぼる巨人の星は、代表的スポ根漫画。

スポ根 - Wikipedia

すやり(がすみ)

 絵巻物の中で使われる、絵を区切る霧のような雲のようなもの。
 場面転換や時間経過、絵が描かれている領域を制限することによるズーム効果など、ほぼ間白と同じ効果を持っていて、単に自然物を描画したものではない。
 輪郭がないか薄い場合、動画のディゾルブ効果(画面が薄くなって消えていく)に近い効果が出る。
 もちろん装飾枠としての役割もある多機能な記号。

 図案化されて実際の雲とは形が異なることはもちろん、屋内でも登場することからも記号であることが分かる。
 ちなみに、絵巻物では屋内ではすやり霞以外にも柱や鴨居が間白となり、屋根を取り払った表現である吹抜屋台も合わせて、極めてコマに近い画面構成となっている。

 手法自体はコマの形で使われるが、すやり霞そのものが漫画で使われることはほとんどない。絵巻物的な表現として(パロディ的に)漫画に使われることはある。

すやり霞 - Wikipedia