クエスチョンマーク疑問符
具象背景背景

 現実の風景を描いた背景。
 どのコマにも描かれるが、特にイリゴマに描かれることが多く、舞台・状況説明に使われる。

効果背景

口(mouth)

 口は表情の中でも特に重要なもので、漫画では大きく描かれる傾向にあ。
 キャラを表現するためのパターンも、記号的表現の種類も豊富にある。

 以下に挙げているもの以外にもバリエーションは多い。

波口ギザ歯3の口

エクトプラズムヨダレイキダシ

句点(period)約物

 「。」のこと。文章の終点を示す記号
 漫画の場合は、フキダシが文章の区切りを作るので通常は使われないし、使う必要もない。
 また、セリフの終点は感嘆符(!)三点リーダ(…)などの約物が置かれることが多い為、必要ない場合も多い。
 フキダシ枠は句点の丸が大きくなったものであるため、その内部には句点が不要、という考え方もある(実際のフキダシが発生したきっかけは不明)
 ただし、小学館など一部では、セリフの最後に句点(。)を打つポリシーがあるようだ。

分かち書き

クマ表情

 目の下に描かれるグレースケールの領域。多くは横向きの線を重ねて表現される。
 非常に疲れている状態(主に徹夜をしたこと)を表す漫符で、タレ線アワアセなどと組み合わせ、瞼を強調して描かれる。

 (徹夜をするなどして)疲れていることが伝わればお役御免なので、比較的シリアスな漫画でも最初のひとコマだけ描かれてすぐ消えることも少なくない。
 逆に、 大場つぐみ・小畑健DEATH NOTEのLのように、キャラ記号として常に描かれる場合もある。

雲フキダシ会話フキダシ
これはひょうたんから楕円への変化途中

 雲のように外向きの曲線を組み合わせた、もこもことしたフキダシ。1990年代以前に主流だったフキダシで、ひょうたんのように一つくびれがある物が特に多く見られた。
 次第に主流は曲線のつなぎが細かくなり、2000年代はつるんとした単純な楕円(を複数組み合わせたもの)が増えている。
 曲線を内向きにすると、尖った破裂フキダシとなる。
 曲線をきつくすると花フキダシとなる。

 雲や煙のイメージもあるだろうが、単純な線で描いた場合に、背景キャラの線と混同されないようにする意味も大きいと思われる。

グラデーション(gradation)

 色の濃淡の階調が徐々に変化すること。

 漫画は紙質の良くない紙に、コストのかからない印刷法で印刷されることが多く、グラデーションをそのまま原稿に描いたとしても、印刷で再現できなかった。
 そこで、中間色を使わずに黒一色のみを使った、トーンカケアミ点描などを駆使して、濃淡が表現されてきた。印刷技術の向上や、媒体がディスプレイ上に移行していることにより、これらの技法を駆使する必然性が薄まりつつある。

ディゾルブ、フェード

グラフィックノベル(graphic novel)ジャンル

 特にアメリカ・EUで、従来のアメコミやカートゥーンと異なる新たな表現形態として提唱されたもの。
 ざっくりいえば映画的な漫画、あるいは大人向け漫画といったところだろうか。
 流通としても、ドラッグストアなどで売られるコミックブックではなく、一般書籍と同様なルートで書店に並ぶものを指す傾向にある。
 日本の劇画と同様に用語としては比較的曖昧なもの。

クロースアップ(close-up)ショット
みるみるー
右にカットインされた重ねゴマの中がクロースアップ

 対象の一部をコマいっぱいに描いたもの。大写し。
 映画の場合は、クロースアップは基本的に画面(フレーム)いっぱいに大きく描写されることになるが、漫画はコマの枠(フレーム)大きさが決まっていないので、クロースアップを行うには2種類の方法がある。
 つまり絵を大きく描くことと、コマを小さく描くことだ。その効果はほぼ同じなので、貴重なページの面積を節約できる、コマを小さくする手法が漫画のクロースアップの主流。

ぐるぐる足

 足の代わりに(前方上方向に変形して伸びた)楕円を描いたもの。
 楕円内部にはうずまきが描かれていることが多く、うずまき足とも。
 高速で走っていることを示す表現で、多くは流線(スピード線)動線ブレ線が併用される。
 ギャグ漫画・シーンで用いられる。

 漫画ではないが、ワーナーのアニメのキャラであるロードランナーが走っている時の足が、ぐるぐる足の一種。
 ロードランナーの場合は、うずまき状ではなく線を重ねてタイヤに近い形にしたもの。

バタ足

ぐるぐるホッペキャラ記号

 頬に付く(赤い)渦巻きで、アホな状態であることを示す漫符。あるいはアホや田舎者キャラであることを示すキャラ記号
 田舎の人間が肌が荒れていて、頬が赤いところを戯画化したもの。漫画だけではなく、コントのメイクとしても多用される。
 有名なキャラは、アニメの唄にも歌われている藤子不二雄忍者ハットリ君。他に赤塚不二夫キャラに多く、特に天才バカボンは有名なキャラ。
 ギャグで多く用いられる。

ハナミズアホッペテレ線コテ線

ぐるぐる目表情

 目を渦巻き状に描く、目を回すのそのまんま表現。ギャグで多く用いられる。
 目全体が渦巻く場合と、瞳あるいは瞳孔が渦巻く場合があるが、 機能的にさほど違いはない。
 顔文字だと、こんな感じ。(@_@)

 石川賢のキャラには、キャラ記号として同心円の瞳のものがいるが、これは異能者や超常者をしめす記号である。
 この瞳は、岸本斉史NARUTOの輪廻眼や、アニメ天元突破グレンラガンのロージェノムの目に受け継がれている。
 通常そう描かれないキャラがこの同心円の瞳になる場合は、狂ったあるいはぶち切れたことを示す。

 2010年前後からゲームSteins;Gateダンガンロンパをはじめとして、作品の基本デザインとして多重丸(◎)の中央に瞳孔を入れた目が増えた印象がある。
 一般化したとはいえ、2016年現在もコトヤマだがしかしの枝垂ほたるなど、ちょっと普通でない印象を与える瞳として機能しているようだ。

ベタ目

車田フキダシフキダシ
そして車田落ちへドシャア!!

 黒塗りのフキダシで周囲に筆で描いたような荒く太い線と飛沫が散ったもの。
 車田正美が多用するので、こう呼ぶ。車田風フキダシとか単に車田とも呼ばれる。
 必殺技を叫ぶ時や名乗りでこのフキダシを使うと、一気に男っぽいバトル空間が出現する。

 時期や作家によって線や飛沫の描き方は大きく異なるが、血を吐き出すような印象を与えるので、劇的なセリフに使われるという点では同じ。

ウニフラッシュ破裂フキダシチヘド

クロスオーバー(cross-over)

 キャラが別の作品内に出演する、あるいは2種類の作品のキャラが新たな舞台上に出演する作品。

 アメコミのクロスオーバーは特に例を挙げる必要もないぐらい多い。適当な有名キャラを2つ挙げてみると、別出版社であっても、大抵クロスオーバーが成立している。これがアメコミの楽しさの一つであり、入りにくさともなっている。

 複数の作品のキャラを混ぜた作品のその背景世界をユニバースと呼ぶ。例えばX-MENユニバースのようにひとつのシリーズから分化した多くのシリーズを持つもの、またDCユニバース(アース1・アース2)、マーヴルユニバースと言った出版社毎のものがある。
 異なるユニバースがさらにクロスオーバーしたものをクロスユニバース(cross-universe)と呼ぶ。 

 日本漫画では別作家のキャラが一堂に会するクロスユニバースになることは極めて稀だが、ゲームでは割と多い。
 水島新司大甲子園は様々な漫画のキャラが一堂に会する、日本漫画クロスオーバーの金字塔。
 永井豪バイオレンスジャックもクロスオーバーと言っていいだろう。
 松本零士の一連の作品はクロスオーバーかつ、スターシステムと言える。
 作品全体が別作品のキャラの共演、という体裁になっているのではなく、鳥山明ドラゴンボールにアラレちゃんが登場するなど、カメオ出演的なものは少なくない。
 アニメジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日などは極めてスターシステム的なクロスオーバーと言える。

スターシステムスピンオフシェアードワールド

クロスカッティング(cross-cutting)

 異なるシーンを交互に描く手法。
 逃亡者と追跡者を交互に描く、悲劇と幸福を交互に描くなど、対比的でドラマティックな演出が可能。
 カットバックは、クロスカッティングの一種。

クロスカッティング - Wikipedia