CUIコマンド動詞分類

CUI入力で使われる動詞にはどんなものがあるだろう

地味な最終装備だよな、このゲーム
コマンドの粒度は小さすぎても、大きすぎても使いづらい
死にすぎ王子 と 虹の王女に、こんなシーンはありません

とにかく分類してみよう

 今回も、前回に引き続き「CUI(コマンド)入力」におけるコマンドの分類を行なう。
 アクション系のコマンドに関しては「格闘レバー操作コマンド」や「格闘のボタン使い分け」「アクションゲームコマンド」に書いた。
 コマンド選択系に関しては「コマンド選択法」や「メニューの次元」「コマンドの場所」に書いたので、興味がある方はそちらも参照して欲しい。

 コマンドは主に、動詞(verb)と名詞(noun)に分けることができるが、今回は動詞のみを考える。
 これらはCUI入力に限らず、コマンド選択に受け継がれる分類でもある。
 各コマンドについての解説は行なわず、多くのコマンドを紹介する。
 英語圏のゲームはもちろん、日本のゲームでも英語で入力することがあるので、近い意味の英単語も併記しておく。
 また、ここで分類した意味でなく使われる事も少なくない。名詞と動詞の意外な組み合わせこそ、CUI入力の妙味と言ってもいいからだ。

 もちろん、ここで紹介していない動詞も沢山あるし、これからもジャンルが広がれば広がるだけ登場するだろう。
 例えば「格闘」や「性交」をテーマに持ってくれば、人に対する動詞が増える筈だ。
 また、主人公の職業が特殊な場合、さらには人間でない場合も、動詞が大きく変化する。
 例えば、マイクロキャビンは〜りぃふぉっくすは狐が主人公で「バケル」という動詞があった。
 現状は、冒険、探索、推理の他のジャンルへの広がりがあまりないので、それらで使われた動詞から、大きく4つに分類した。

  • 情報:情報を手に入れる
  • 動作:自分の体を使う
  • 操作:家具などに対する
  • 使用:持ち物などに対する

 単なる「CUI入力ゲームで詰まったら参照してください表」になっている気もするが、それはそれで価値あるページだ。
 だーっと並んだコマンドを愛でて「あー、この単語で詰まったなぁ」などと、昔を懐かしむも良し!

情報:情報を手に入れる動詞

調査

 何をはなくとも情報を手に入れるための、一番重要なコマンド群と言える。
 モチモノは名詞だが、「モチモノ ミル」の略として使われる。
 タタクは攻撃としてよりも調査目的で使われる事が多い。

ミル(LOOK,SEE,WATCH)、サガス(SEARCH,SEEK)、シラベル(EXAMINE)、タタク(HIT,KNOCK)、 サワル・フレル(TOUCH)、ヨム(READ)、ノゾク(PEEP)、モチモノ(INVENTORY)

コミュニケーション

 情報の入手を中心に、人に対して行なう行為全般。

ハナス(TALK,SAY)、イウ(SPEAK)、オシエル(TELL,TEACH)、ヨブ・デンワ(CALL)

カク(WRITE)、トナエル(CAST)

キク・タズネル・キキコム(ASK)、キク(HEAR,LISTEN)、

ナク(CRY)、サケブ(SHOUT,SCREAM)、ホエル(HOWL)、ウタウ(SING)

アイサツ(GREET)、ケイレイ(SALUTE)、オジギ(BOW)、ワラウ・ホホエム(LAUGH,SMILE)

オドス(TERRIFY)、ヤトウ(EMPLOY)、オコス(RAISE)、タスケル・テツダウ(HELP,SAVE,RESCUE,ASSIST)

キス(KISS)、オカス(FUCK)、セックス(SEX)

動作:自分の体を使う動詞

移動

 ニシ(WEST)などは、移動方向や方角を示す名詞だが、例えば「イク ヒガシ」の略として使われるので、動詞に分類した。

ニシ(WEST)、ヒガシ(EAST)、キタ(NORTH)、ミナミ(SOUTH)
ヒダリ(LEFT)、ミギ(RIGHT)
サゲン(PORT)、ウゲン(STARBOARD)、センシュ(FORE)、センビ(AFT)

マエ(FRONT)、ススム(FORWARD)、イク(GO)、ハイル(ENTER,IN)、ノリコム(BOARD)、アルク(WALK)、ハシル(RUN,DASH)、ハウ・シノビヨル(CRAWL,CREEP)、チカヨル(APPROACH,NEAR)、ビコウ・オウ(FOLLOW,CHASE)

ウシロ(BACK)、デル・サル(EXIT,OUT,GET OUT)、ハナレル(LEAVE)、ニゲル(ESCAPE)、モドル・カエル(RETURN)、カクレル(HIDE)

ウエ(UP)、ノル(RIDE)、ノボル(CLIMB)、アガル(MOUNT)

シタ(DOWN)、オリル(GET OFF)、クダル(DOWN)、トビオリル・トビコム(DIVE)

オヨグ(SWIM)、トブ・ハネル(JUMP,HOP,FLY)

動作

 移動以外の身体を使った動作。

マツ(WAIT)、ネル(SLEEP)、トマル(STAY)、シャガム(CROUCH)、スワル(SIT)

タツ(STAND)、オキル・メサマス(WAKE,AWAKE)

マワル(ROUND)、オドル(DANCE)、アソブ・タノシム(PLAY,ENJOY)

クンレン・キタエル(TRANING)、イノル(PRAY)、シガミツク・スガル(HOLD,CATCH)、ツカム・ツカマル(HANG)

攻撃

 素手の攻撃と、武器を使うものに大きく分かれる。

コウゲキ(ATTACK,FIGHT)、ナグル(STRIKE,SMASH,BEAT)、ケル(KICK)、カム・カミツク(BITE)、ツキオトス・オトス(THRUST)、フム・フミツブス(STAMP)

コロス(KILL)、キル(SLASH,CUT)、ツク・サス・ツキサス(PIERCE,STAB)、ツツク(PICK)

カマエル(READY,COCK)、トバス(SLING)、イル(SHOOT)、ウツ(SHOT)

操作:家具などに対する動詞

動かす

 主に、ドアとかコンテナとか、持ち物にならないものを使うためのコマンド。

ウゴカス・ドケル・ドカス(MOVE)、マワス(TURN)、ズラス(SLIDE)、ユスル・ユラス(SWING,ROLL)

アケル・ヒラク(OPEN)、ハズス(UNLOCK)、メクル(TURN)

シメル・トジル(CLOSE,SHUT)、カケル(LOCK)

オス(PUSH)、ヒク(PULL)

操作

 スイッチやレバー、ボタンなどの操作。

ツケル・イレル(ON)、ケス(OFF)、ヒネル(TURN)、オス(PUSH)、ヒク(PULL)、ニュウリョク(INPUT)、ウツ(TYPE)、トメル・コテイ(STOP,HOLD)、ヤメル(QUIT)

運転

 乗り物を操作する行動。発進を意味する動詞を入れれば、自動的に目的地に到着するパターンが多い。

ウンテン・ソウジュウ(DRIVE)、トバス・リリク・ハッシン(TAKEOFF)、ハッシャ(LIFTOFF)、コグ(ROW)、フナデ・シュッコウ(DEPARTURE)、ダス(LEAVE)、チャクリク(LANDING)

破壊

 加工の一種でもあり、攻撃の一種でもある。

コワス・ツブス・ハカイ(BREAK,SMASH,CRUSH,DESTROY)、ヤブル(TEAR)、ワル(DIVIDE,CRACK)、モヤス・ヤク(FIRE,BURN)、ムシル(PLUCK)、ハズス(REMOVE)、ハグ・ハガス・ムク(PEEL)、ホル・ホジル・ホジクル・エグル・アバク(DIG)

使用:持ち物などに対する動詞

取得

 道具を手に入れたり、手放したりするコマンド。

トル・ヒロウ(GET,TAKE)、モラウ・ウケトル(RECEIVE)、ヌク(PULL,EXTRACT)、ツカム・ツカマエル(CATCH)、ダク・ダキアゲル(HUG)、ツム(PICK)、ヌスム(STEAL)

ワタス・アゲル・ヤル・タベサセル・アタエル(SEND,GIVE,FEED)、ササゲル(PRESENT)、オク(PUT)、ステル(DROP)、ノセル・ツム(PUT,STACK)

カウ(BUY)、ウル(SELL)、カエル(TRADE)、カリル(RENT)、ネギル(BEAT)、ハラウ・シハラウ(PAY)、チュウモン(ORDER)

使用

 ツカウで使えることもあるが、道具本来の使い方をしない事が多いので動詞が多くある。
 かなりのゲームで使用に関する動詞が、クリアの難関となっている。

ツカウ(USE)、イレル(INSERT)、ナゲル(THROW)、ミセル・シメス(SHOW,INDICATE)

イレル・オン(ON)、オオウ(COVER)、ツケル(LIGHT)、フキケス(BLOW)、ケス(EXTINGUISH,ERASE)

マク(SPLASH)、カケル・ソソグ(POUR)、アビル(TAKE)、ヌル(PAINT,SPREAD)

ツル・ツルス(HANG)、オロス・タラス・サゲル(BRING)、モチアゲル・アゲル(LIFT)

ヒク・エンソウ・カナデル(PLAY)、フク(BLOW)、ナラス(RING)

タベル(EAT)、ノム(DRINK)、カム(CHEW)、ナメル(RICK)、カグ・ニオウ(SMELL)

ミガク(POLISH)、コスル(RUB)、フク(WIPE,CLEAN)、アラウ(WASH)、ソウジ・ハク(SWEEP)

装備

 単に持っているだけではなく、より積極的・恒常的に道具を活用する動詞。

ソウビ(EQUIP)、キル(WERE)、ツケル(WEAR)、カブル(WEAR)、ハク(WEAR)、ハメル(FIT)、モツ(KEEP,HAVE)

ヌグ(OFF)、ハズス・トリサル(REMOVE)

加工・設置

 道具を別のものに作り替えることができると、ゲームの幅が大きく広がる。
 と同時に、難易度上昇も起きやすい。
 有名なのは、ハドソンデゼニランドのATTACHで、そこを突破できずにウロウロするアタッチ族を産んだ。
 同作には前述のPOLISHも登場しており、他の場所がわりと突破しやすいことの落差もあって、脅威の難度となっている。

カエル(CHANGE)、トグ(GRIND)、ツクル(MAKE)、ナオス・シュウリ(REPAIR)、モドス(UNDO)

サス(STICK)、フサグ(SHUT,BLOCK)、ツメル(INSERT,PACK,STUFF)、コメル(SET)

マゲル(BEND)、コネル・ネル(KNEAD)、ニギル(GRASP)、ヤク(BAKE)

アワス・アワセル・ツケル・クッツケル(AFFIX,ATTACH,COMBINE,JOIN,MATCH,SET)、ツナグ(CONNECT)、ムスブ(TIE)、シバル(BIND)、マゼル(MIX)、ハル(PASTE,POST)

トク・ホドク(UNTIE,UNBIND)、キル・キザム(CUT,SLICE)、ケズル・ソル(SHAVE)、ダス(OUT)、ワケル(REMOVE,SPLIT)

ヒタス・ツケル(DIP)、クム・スクウ(DRAW,LADLE)、ミタス(FILL)、フル・ユラス・ユスル(SHAKE,SWING,WAVE)

総括

 コマンド選択型だとコマンド一覧が画面に表示されるので、ゲームによるコマンドの違いが分かりやすい。
 対してCUI入力は、どのゲームもまったく同じインタフェースに見える。
 しかし、CUI入力のコマンドもゲーム毎に大きく異なり、その違いによって内部システムも大きく異なる。
 一概に「アドベンチャーゲーム」というジャンルに入れられる物ではない。
 CUI入力はゲーム全体のシステムではなく、インタフェースの種類に過ぎないからだ。

 つまり、コマンド選択型のゲームが持つジャンルと同じだけのジャンルが、CUI入力のゲームにも存在する。少なくとも存在できる可能性はある。
 むしろコマンド選択よりも入力のバリエーションは広いので、コマンド選択型よりも多くのジャンルが存在できても不思議ではない。

 ゲーム開発者の田尻智は「新しいアクションゲームは新しい動詞から生まれる」と語っている。
 田尻氏の作品のクインティならば「めくる」である。
 これはアクションゲームに限った話ではなく、ポケットモンスターならば「集める」「取り替える」がゲームを表す動詞といえる。
 それほどゲームにどの動詞を選択するかは重要である。

関連:「IF : インタラクティブフィクション」鳶嶋工房製CUI入力ゲーム。
CUIコマンドの組み合わせ」「CUIコマンド名詞分類」「CUIコマンドその他分類」「CUIコマンド短縮入力

 そこで結論。

動詞が違えば、別ジャンル