Wiiコントローラはどう使う
Wiiの革新的なコントローラ、コントローラが違うとゲームが変わるの?
本稿で語るのは
答えは「変わる」もう明らか。だから、変わるかどうかについては、なんも書かない。変わる前提で書く。
以下、どのような使われ方をするのか、スペックがよく分かっていない現時点での妄想として、書いてみる。
なんでこの時期()に本稿を書いているかというと、もうすぐE3なので、そこでコントローラの詳しいスペックが発表される可能性が高い。
そこで、「実はそれほどのスーパーコントローラではない」ということがバレたら寂しいこと。
逆に「予想以上の仕掛けが実はあった」ことが分かっても(予想としては)困る。
また、予想が当たってるかどうか、すぐに確認できる可能性が高い。
そんなわけで、いまがとても素敵なタイミングなのである。
まず、現状を
Wiiのコントローラ(以下Wiiコン)を語る場合に、「テレガング」とよばれる商品群を無視するわけにはいかない。
テレガングとは、コントローラを兼ねたゲーム機をテレビに接続して遊ぶ玩具のことで、特にタカラとバンダイが力を入れている。
タカラではe-karaが100万個を優に越える大ヒット。
バンダイはキャラクタ商品として仮面ライダーなどの本編中で使われる道具と同じ形のものが、もう定番と言っていい状態になっている。
ゲーム機からのスピンアウト商品としても、スクウェアエニックス剣神ドラゴンクエストがテレガングとしては高いゲーム性も伴ったものとして注目された。
ガンシューや釣りのような、特殊コントローラがないとほとんど成り立たないようなゲームの生息場所としても意味を持っている。
エポック社エキサイトスタジアムエキサイトピンポンブラックバス釣ろうぜ! エキサイトフィッシング
タカラ体感スノボ ギンギンボーダーズガンガンアドベンチャー電脳冒険記ウェブダイバーTVで遊ぼう! 僕はプラレール運転手コメットさん☆ラブリンバトン
バンダイも〜っと!おジャ魔女どれみのTVでマジカルクッキングなどなどなど…
ただ、1つなら据え置きゲーム機より場所をとらないが、3つもあると正直邪魔、と言うのが難点。
そこでWiiコンだ。様々な用途に使えるが、本体とコントローラが共通なのでかさばらないという夢のアイテムだっ!!
SCEEyeToy:PlayもWiiコンに負けない商品なのでは、との見かたもあるかもしれない。当然、「インタフェース変わっても、ぜんぜんゲーム変えてないじゃん」との感想も湧くと思う。
確かにEyeToy:Playは、かなり面白い商品ではあったが、バンダイファミリートレーナー然り、面白い新しいインタフェースはゲームを変えるが、ソフトが伴わないと出しっ放しにしかならない。
そこで任天堂だ。十字キー、LRトリガ、アナログスティック、振動機能、タッチパネル、二画面液晶。
数々の新たなインタフェースを作り出し、有効に活用してきた任天堂だ。期待するなというのが無理だろう。
ただ!ファミリーロボットと、バーチャールボーイは無かったことにして欲しい。そのうち、ロボットや真の3D画像に、任天堂は再度挑戦する気のような感じもするが。
さて想定するWiiコンは
まだ、どの程度まで感知できるかはよく分からないが、本稿では以下のようなスーパーコントローラだと思って考察する。だってその方が楽しいでしょ。
コントローラの3次元的位置と方向・ひねりが完全に認識でき、時間的にも十分高い分解能を持つ。
テレビの画面のどこを指しているかもガンコントローラ以上に認識できる。
また、完全ワイヤレスで、どんな持ち方をしても死角なく、本体に認識される。
持ち方
手に持つ道具とはつまり「グリップを持つもの」である、と言ってもいい。ちょっと考えれば、柄(グリップ)を持たない手持ち道具は、かなり少ないことに気づくと思う。
ここで言っているグリップとは「手に持つ棒状のもの」である。ハンドル、筆記用具、ほとんどの武器、料理道具、掃除道具、携帯電話、もう何でもだ。
つまりWiiコンは、ほとんどの手持ち道具を再現できる、ということだ。
グリップ然としていないハサミなども、トリガとあわせると、それなりのシミュレートはできそうだ。
ただし、紐や紙、粘土など、道具というよりは材料にあたるものは、無理だ。このへんは従来のゲーム文法を使っていくことになるだろう。
持ち方だけでなく、持った時の姿勢も重要になる。
例えば、ゴルフのスイングを検知する場合に、座っていてはつまらないだろう。
ファミポジ
ちょっと方向を変えて見ると、ファミリーコンピュータのパッドに極めて近くなる。
つまり、横にコントローラを持ち、左手で十字キーを操作し、右手でボタンを操作する持ち方だ。
この持ち方を、ファミリーコンピュータポジション、略してファミポジとする。
基本的にこの持ち方は、ファミコンゲームをプレイする際に使用されるものだ。
ジャイロ(角度判定)を使うと、新たなゲームでもファミポジは使われるだろう。
例えば、左右に傾けることで、LRボタンの代わりに使えたりもするだろうし、前後左右に傾けて、操縦桿のような雰囲気で利用もできるだろう。また左右に切ることで、クルマのハンドルのようにも使える。
具体的なゲームでいえば、任天堂コロコロカービィは、ファミポジを使うはずだ。
縦両手持ち
とはいえ、基本は縦持ちだろう。左右対称なので、右手と左手の上下は入れ替えることができる。
素直に持つと、剣道の竹刀や釣り竿を持つような感じだ。
その持ち方のまま横にすると野球のバットになり、下を向けるとゴルフのクラブになる。
片手持ち
片手で縦に持つ場合、持つ場所で「上を持つ」「真ん中を持つ」「下を持つ」さらに、上下方向で「上向きに持つ」「下向きに持つ」が、横回転(ひねり)で「表向き」「裏向き」「横向き」の組み合わせが考えられる。
片手で横向に持つ場合、「右を持つ」「真ん中を持つ」「左を持つ」、「十字キーが右」「十字キーが左」の組み合わせが考えられる。たぶん裏向きにしては使わない。
片手で持つ場合に横向きにすると不安定だろうから、あんまり使われないだろうと想像できるし、トリガが使えなくなるというデメリットも大き過ぎるかと思う。
とは言え、バイクゲームは横向きに持ちたいと思うし、まったく使われないということもないだろう。あのコントローラを持ってぐるりと回すとアクセルを開けることができる、と思っただけでちょっとワクワクしてこないだろうか。
そういう需要も考えられるものの、基本的には「上向きで上を持つ」が一番多く使われる持ち方かと思う。
タイコのバチなどを考えると「上向きで下を持つ」というのも割と使われそうだ。
「下向きにして下を持つ」場合はトリガを「下から上に押す」ことになる。例えばおはじきマスターみたいなゲームを作ることができそうだ。…あんまり持ちやすそうな気はしないが。
多分、片手で下向きに持つことは、ほとんどないだろうと思う。ほとんどの場合、デメリットしかなさそうだ。
同じゲーム内の操作バリエーションとして使われる可能性はある(つまりデメリットそのものがゲームのルールとして成立する場合)
二本持ち
片手で持てると言うことは「一人で二本持てる」ことを示している。
つまり、ツインスティックとして利用できるということで、セガバーチャロンサンバDEアミーゴ、ナムコアサルト太鼓の達人、日物クレイジークライマー、オールオッケーということだ。
プレイにパントマイム的能力が必要そうな気もするが、とにかく動かせるだろう、と想像できる。
ボート競技、スキーなどの、スティックを2本使うタイプの競技のゲーム化にも当然使える。
左右を別の操作系としても使える。例えば、左をシフトレバー右をハンドルとして使うレースゲームもアリだろう。
持たない!
コントローラが動きを感知するため、ポインティングデバイスとして、十字キーを使う必要がない。
つまり、ボタンや方向キーに拘らず「あらゆる持ち方ができる」、もっといえば「手に持つ必要すらない」、腕や足にベルトで結びつけたりしても使える。
ペットにつけるという手もある。室内犬に背負わせて、その動きをソフト上に反映させる。なんてこともできるだろう。
ドアの裏に貼付けておいて、センサーとして使う。ドアが開いたら、その動きを感知し本体に通達。
キャラクタに「おかえりなさい」とか「ぴかちゅう」とか言わせる。一人暮らし感涙。あるいは空しさ倍増。
その他
Wiiコン自体をキャラクタに見立てて、人形遊びをやるみたいに使う。
ユカにおいて、ミニカーで遊ぶように、あるいはマウスを動かすように使う。
ジャグリングの道具として使い、ジャグリングの精度やトリックをソフトが評価してくれる。
操縦桿としての使い方で、縦に裏側を向けて持ち、トリガを親指で押し、十字キーを人差し指で操作する(この裏返しの持ち方が、もしかしたら主流になるかもしれない)
当然、裏で横向き(十字キーが右か左)で持つという持ち方も考えられるが、これは使いどころがなさそうな気がする。
1ゲーム中で複数の持ち方をすることも考えられる。持ち方を変えることで、モードを切り替える、なんて感じのもの。
例えば、コントローラを下(裏)向きにしたら探索モード、上(表)向きにしたら戦闘モード、なんてのもいいかもしれない。上だと「忍」が使え、下に向けると瞬時に「くのいち」のキャラへとスイッチできるとか、どーすかセガさん!!
遊び方
具体的な遊び方として、どんなものが考えられるかも軽く考察しておこう。
もの凄く多くの遊び方が考えられるので、全体を俯瞰するということも難しいので、軽く。
合体
どのくらいの加速まで検知するのか、強度があるのか分からないが、ゴルフクラブのヘッドに装着する形でコントローラを使うと、より臨場感があるだろう。
例えば、人形の中に仕込むことで、より上記の人形遊びがリアルになる。
従来は、ガンシューをやるためには、ガンコントローラが必要だったが、Wiiコンがあれば問題ない。しかし、もう少し見た目に銃っぽさが欲しい、と思うのが自然だろう。特に子供は。
そこで、「てれびくん」の付録とかで、Wiiコンにセロテープで貼ると、ヒーローの銃と同じ見た目になる紙製のガワを付けたりすると、とっても素敵だ。
もちろん、ゲームソフトに付属させるのもいい。
同様に、魔法少女のステッキなどのアイテムも同じ手法が使えるのは言うを待たない。
紙だと侮ってはいけない、格段に気分は違う。
コントローラとしての基本レベルが高いので、ちょっと装備を追加するだけでも、新たなコントローラとして使える。
例えば、ハンドル型のコントローラは、まったくのハリボテで構わない。ハンドルの右側にWiiコンを組み込めるようにさえ作っておけば、ちゃんとコントローラとして動作するゲームが作れる。
ジェスチャ
ジャスチャ探しがゲームのキモになるもの。例えば、カギを使う事は分かっていても、「ツカウ」を選択するのではなく、カギ穴に挿して回す、というジェスチャを発見することが妙味。
多分、最初は何やっても面白い、だからジャスチャ探しは面倒だとは思われない筈だ。
よーするに、CUI(コマンド)入力アドベンチャーの単語探しの変形だが、文字を入力してその結果が現われる、という事そのものが面白かった時代には成立したゲーム性を復活させようというわけだ。
当然、馴れれば「面倒」の方に傾くだろうが、初期だからできる面白さとして、外したくない。
飲む、開ける、投げる、その他諸々。コマンドは全てジェスチャなんてのが面白そうだ。
バレーボールのゲームだと、ボールをレシーブ、トス、そしてアタックなんて事もできそうだ。
もの凄く、コントローラ放り投げてしまいそうな気もするが…。
たぶん、最終的にジェスチャは、重要な場面だけに限定された使い方になるんじゃないかと思われる。水戸黄門の印籠のように。
コマンド入力
魔法の杖に見立て、規定の動きをする事で呪文発動など。
例えば、任天堂風のタクトのタクトがよりリアルに使える。
これは、ジェスチャと同じに思えるかもしれないが、ジェスチャが普段使っている動きをゲーム内で再現する、のに対し、動きに新しい意味を与える、ということでよりゲーム的といえる。
3Dマウスとして
位置をディスプレイに近づける離す、上下左右に動かす、これで操作できる。
このように、3Dを直感的に入力できる装置は、今まで一般的ではなかった。
この入力装置をゲームにしか使わないのは勿体ない、そこでプロの仕事として使えるツールを作る。
ナイフや手などのツールに切り替えつつ立体像を造る、できたデータはメーカーに送って、立体にして配送してもらえる。
立体にするには、立体プリンタや、光硬化プラスチックを使う。
2回位はソフトの料金に含まれるが、それ以上となると追加料金を取る。みたいな感じでソフトを売り切りではないビジネスとして成立させる事ができるかもしれない。
ボタンとの組み合わせ
多くの場合、トリガを押しながらだとジェスチャが認識される、ということになるかと思う。これは音声認識では割とおなじみだ。ボタンが押されている間だけ、認識することで誤認識を減らす。
トリガを押している間は掴む、トリガを離すと掴んでいるものを離す、という使い方も多くなりそうだ。これはマウス操作のドラッグに類似する操作だ。
たぶん、最初は掴んで運んで離す、これだけで楽しくてたまらんと思う。
十字キー下のボタンを押すと「とりだす・しまう」を切り替える、というパターンも多そうだ。
多くの武器はこのパターンが使われそう。ライトセーバーの光刃のオンオフをイメージするといいかもしれない。
投げる
トリガを押しながら振り、リリースポイントで離す。
上から下だと、釣りのキャスティング、石やボールを投げる。紙飛行機などを飛ばすのにも使える。
横向きだと、フリスビーとかブーメラン投げ。例えば、データイーストフライングパワーディスクの新作とか楽しげだ。
武器
間違いなくゼルダの伝説がやるので、予想でもなんでもない。
と思いきや、ゼルダの伝説は剣はボタンで振る可能性もある。頻繁にやる操作はボタンの方が断然楽だからだ。
長時間遊ぶゲームでは、「ここぞと言う時の必殺技」として振る操作を使うのがいいんじゃないだろうか。
刺すのに特化したドスマニアとか、ヤの人の研修に使われて社会問題化!!どーですセガさん、龍が如くの次回作でぜひ採用を。
「肋骨の間ァ抜くにゃ、ドスを腰だめに横向きに構えるンだ。突っ込んだら内臓をかき回せ。漢になれよォ、サブ」とかゆわれて肩を叩かれる!恐っ。
コナミ悪魔城ドラキュラの鞭ふりには期待したい。スピンオフでサーカスの猛獣使いサーカスチャーリー レボリューションとか。
ハリセン、なんでやねんの手をシミュレートつっこみの匠チャンバラトリオ推薦とか。
文字入力装置
ペンの要領で、空中に書く。これがコマンドとして認識されるとかいうとカッチョいい。
ぜひアトラス女神転生シリーズの悪魔召還シーンで採用して欲しい。
他にも
他にも色々あるが「アダルト関係で頑張る無茶な会社」が現われたりすると、楽しいなー。ハッカーインターナショナルは、いま何処。
本稿ではまだ、Wiiコンについている拡張ポートに付いては一切言及していない。
ここにどんなものをつなぐかで、さらにコントローラの可能性は広がる。
また、中央にマイクっぽいものが存在しているが、これも本稿ではぜんぜん取り上げてない。
ニンテンドーDSをコントローラとして使えるようだが、これもまた取り上げてない。
下部の4つのインジケータが、単にコントローラの番号として使われるだけでないなら、それを残機数などの表示として利用できそうだが、そのへんも考えてない。
そこで結論。
ゲームは変わった!(も同然だ)