バイオハザード コード:ベロニカ

対応機種・周辺機器
ドリームキャスト ぷるぷるぱっく VGA対応 GD-ROM×2
ジャンル
サバイバルホラー
著作・制作
(c)CAPCOM 2000

 プレイステーションをメインにシリーズ展開をしていた「バイオハザード」シリーズだが、本作はドリームキャストに新作として投入されたもの。
 2の主人公「クレア」と、その兄で1の主人公の「クリス」を主人公とし、舞台は孤島の監獄から始まる。

 今回は、十分なハードのパワーにモノを言わせて、背景もリアルタイムポリゴンで作られている。そのため、スムーズにカメラ切り替えが行えるようになった。結果、カメラ切替で自分の位置を見失うことが減った。
 また、副作用として、背景の作り込みが過剰になることを押さえ、画面が見やすくなっている。それから、リアルタイムであるので、光源の設定を背景に反映させることができるようになっていて、演出効果を高めるのに一役買っている。
 また、ほとんどのイベントシーンはゲーム本編と同じデータなので、切れ目がなく違和感が少ない。ムービーのシーンも、本編に合わせてクオリティを落としてある。
 で、リアルタイムポリゴンになって良い事ずくめかというと、そうでも無く、光の演出効果を上げるのが目的だと思うが、画面が暗い、暗すぎる。カメラの問題はある程度解消されたが、暗いおかげで自分の位置や方向を見失う。酷い。

 背景がリアルタイムポリゴンとなると、以前と同じ(評判の良く無い)ラジコン操作(前進と回転)である必然性がほとんど全くない。アナログコントローラ対応にして、キャラクターの向きとコントローラの向きが一致する操作が自然であろう。もちろんアナログコントローラであるから、少し倒すと歩き、ぐいっと倒せば走るようにする。これで、ボタンが一つ減らせるから、そのぶん特殊な移動かアイテムの使用(例えば弾倉のリロード)にボタンを割り振ってやれば良いと思うのだが。
 なんにせよ、アイテムボックスやその他のメニューの操作法も含め、あまりに前と同じで進歩がない。一応、B+↓で「180度ターン」という特殊操作が加わっていたり、オート照準が強烈になっていたりするが、革新的なものでは無い。

 今回は、ビジュアルメモリには体力が表示される。ハッキリいって改悪、体力はキャラクターの格好で分かるようにしているのだから、断然、残弾数を表示させるべきだった。
 良い点は、ほとんどそのまま受け継いでいるが、セーブアイテムの使い勝手の悪さなんかも、そのまま受け継いでいる。今回特に広い舞台をあっちに行ったりこっちに行ったりするのだが、とにかく面倒。
 それに、キャラクターが入れ代わる時に装備がチャチだと、酷い目に合う。これが、突然に交代が起きるのでショックがデカい。
 アイテム取りそこねて先に進んでしまったりすると、ストーリーも二人分で長いので最初からやり直す気にはちょっとなれない。面倒なイベントをクリアした後に、コロッとゲームオーバーになったりしたら、ゲームを放棄しそうになる。
 イベントシーンをスタートボタンでキャンセルできるのが救い。

 ホラーの続編の宿命というか、同じパターンでは、何度も驚いてくれない。このまま続けると、ホラーでは無くギャグになってしまいかねない危険がある。
 なんか、悪いところばっかり書いているが、バイオのファーストプレイとしてやるなら十分に楽しめるだろう。ちなみに、NOMAL / EASY / VERY EASYが用意されているが、NOMALは事実上HARDである。今までのNOMALのつもりでプレイしていたら、ぽこぽこ死んでしまった。
 ちなみに、DC版の「バイオハザード2」にくらべるとオマケが少ないが、クリア後のオマケゲームはそこそこ面白い。ってゆーか「ドゥーム?」

 そこで結論。

「マンネリ、逆にいえば相変わらずレベルの高い作品」


2001-10-25