同義語(Synonym)

コマンド / イベント

解説(Note)

 命令は日本語の「動詞」にあたり、スクリプトで「どうするか」を表すものであり、「道具」と考えてもいい。
 命令には、単純に命令を書くだけのものと、引数を伴うものがある。また、結果をかえすものと、返さないものがある。

 命令には以下の4種類がある。

AppleScript命令AppleScriptそのものが持っている
OSAX命令OSAXに含まれる
アプリケーション命令アプリケーションが持つ
利用者定義命令利用者定義ハンドラで作る

 アプリケーション命令は、メニューのコマンドに対応したものが殆どであるので、とりあえずメニューに並んでいるコマンドを一通り使い込むのが命令の使い方を知る手っ取り早い方法である。

より深い情報

 命令は別の言い方をすれば、アップルイベントのメッセージを発生させるものともいえ、イベントとほぼ同じ意味で使われたりもする。だから、命令は正確には道具というより、道具を使うためのリモコンである。
 発生したメッセージはオブジェクトに送られて、ハンドラを呼び出す。ハンドラこそが命令の実体というわけだ。
 つまり、命令(ハンドラ)はオブジェクトごとに定義されているということである。

 このように、命令はメッセージの発生を伴うので、同じ処理をするならば、システムに用意されている制御文などを利用した方が、一般的に高速である。

 他のプログラム言語では結果を返すものを関数として命令と区別している場合もあるが、AppleScriptに置いては区別されず、全て命令として一括に扱う。


演算子との類似点
 値を渡して、なんらかの処理を行わせる事ができる。
 値を渡す事と返す事が一度に行われる。
演算子との相違点
 メッセージが発生し、ハンドラを呼び出して処理される。
 値を渡さないもの、値を返さないものがある。
 値の加工以外の処理をするものも多い。
 アプリケーションや利用者定義のものがある。

制御文との類似点
 なんらかの処理を行わせる。
制御文との相違点
 メッセージが発生し、ハンドラを呼び出して処理される。
 その場で処理され、他の文に影響しない単純文のみ。
 アプリケーションや利用者定義のものがある。

属性との類似点
 値を渡して、なんらかの処理を行わせる事ができる。
 オブジェクトや値ごとに固有のものが存在する。
属性との相違点
 値を渡さないものもあり複数渡すものもあり、渡す値と返す値は違う意味を持っている。
 値を渡す事と返す事は別に行われる。
「set Prop to」という命令と「Prop」という二種類の命令を使うことによって、あたかもPropという属性があるように扱えるようにしてある場合がある。良く使うのは「set the clipbord to」と「the clipbord」命令である。