以前2002-05-13に、これからはキーボード以外での入力が増えるよ、とか予言してコントロールパッドによる文字入力案を考えたのだが、未だにキーボードで文字を打つ人は減らない。その割に、キーボード自体はヘボいままだ。
キーボードユーザが減らないと同時に、ケータイで入力するユーザが増えているので、割合としては減ってはいるが、ケータイの入力装置がヘボ中のヘボ!!ドヘボ!!!
そのあたりも、私が携帯電話を持たない理由の一つだが、それは置いといて…。
今回は、ソフトウェアキーボードという観点から、入力方式を考えてみた。
ボタンを押して入力。押しっぱなしでサークルメニューが開くので、そのままドラッグして文字選択後ボタンを離す。
ドロップダウンメニューの入力方法とほぼ同じ。
マウス、タッチペンによる入力を想定している。アナログスティック(トラックポイントも含む)だと、あまりこの方式は向かないように思う。
日本語ソフトウェアキーボードは、とにかく盤面の文字が多く、文字を探しづらい。
また、濁音、半濁音、撥音、長音などを入力すると、ポインタがあっちにいったりこっちにいったり、非常に手間がかかる。
発想は「ボタンにドロップダウンメニューつければ良くね?」というもの。
ただ、単純にドロップダウンメニューだと、下にしか移動しないので、2つ程度ならともかく、10以上とかになると探しづらくポイントもしづらいため、さほど入力効率があがらない(濁点、半濁点だけ対応するという手も悪くはないと思うが)
。
そこで、下方向だけではなく、全方位にメニューを付けた。
一応再度言っておくが、「キーボードなんか使うやつはオタだけ」ということを前提に話を進めているので、キーボード使えばいいじゃん、というのはナシで。
結果出来上がったものは、任天堂「どうぶつの森」シリーズのリング入力やエルゴソフト「イージーコンバート」(PS2のブラウザに採用された)に非常に良く似たものではある。
しかし、イージーコンバートは見事に普及してないねぇ。わりと良い入力方式だった気がするんだけど。
最速を考えると、こんな五十音順にまともにならべては、さほど効率アップも望めない。本気で作り込むなら、少なくとも、あ行と[-]ボタンは中央付近に来るだろう。
そのへんは、今回は全く考えていない。サークルメニューのテストが中心だからだ。
中央に線を引く、行毎に隙間を入れる、最上段(あ段)を他から離す等、まとまり毎に探しやすくする工夫はした。
で、そのサークルメニューだが、濁音は点が右に付くので、その感覚から右側に配置。
[○っ]、[○。]は全ての文字にあるので、選択しやすい下側に配置した。
う段に関しては、うぁうぃうぅうぇうぉのような書き方ができるので、上からあいうえお順に並べている。
半濁音は、濁音を半時計回りに回転させた。大まかに、清音は左、その他は右、という分類だ。
清音・半濁音・濁音のエリアは太い線で分割している。ただし、適宜違う配列も使っている。
[ひ]と[ふ]は、文字数がかなり足りてないので、もうちょっと外に選択できる部分を増やす手もあるだろうが、組み合わせで何とかなるので、適当に取捨選択して配置した。
サークルのビジュアルデザインは分度器をイメージした。
半透明にしたのは、中心をクリックした場合には一瞬しか表示されないのでその際うるさくないように、また、選択中もさらに次の文字を選びやすいように、という理由。
ボタンは色付けする等して、主要なものとそうでないものを区別できるようにした方が良さそうだが、今回は特に何も考えていない。
このサンプルは、[か]の後に濁点を打っても[が]に変換されたりはしないし、編集用のボタンも付いてないし、ひらがなのみだったりするが、そのへんは今回特に重要な点でもないので実装していない。
発想そのものは前から持っていたが実装自体は一日。一日で作ったにしては、まぁまぁ使いやすいんでないかなぁ。Flash CS3の、というかActionScript3.0の使い方がいまいち良く判らんので、無駄に時間食ったけど。
この入力方式の利点は、もうちょっとボタンを並べると、単純なソフトウェアキーボードとしても使えるということ。
濁点、半濁点、小文字あたりの変換ボタンがあればいいだろう。
そんな訳で、ソフトウェアキーボードは、単純にだーーーっと字を並べるだけじゃなく、色々と工夫して、もっと使いやすいものを作ってほしいもんだ。
2008-05-05