トゥームレイダー2

対応機種・周辺機器
PlayStation
ジャンル
アクションアドベンチャー
著作・制作
(c)CORE DESIGN LIMITED 1997 (c)Victor Interactive Software Inc. 1998

 3D空間を縦横無尽にアクションする、レイラの冒険第二弾。
 2丁拳銃の華麗なガンアクションはそのままに、舞台を広げて再登場。

 基本的な良い部分悪い部分は、ともに前作を引き継いでいる。
 前作に比べ、飛躍的に進歩した所も無ければ、致命的に悪くなった部分も無く、前作が気に入った人ならば、確実に楽しめる内容となっている。

 本作で特に気になるのは、訳がひどいこと、特にメニュー画面で「コンティニュー」が「メニューを終了する」意味で使われている事が違和感あり過ぎる。日本では慣習的に「コンティニュー」が「データロード」や「ゲームオーバーからの復活」に使われているからだ。
 ゲーム内のアイテムなんかにも、珍訳があったりするが、それによってゲームの謎が分からなくなると言う事は無いのが救い。

 前作のレビューで、サターン版よりプレイステーション版が遊びやすいだろう、なんて事を書いたが、PS版を遊んでみると微妙。
 PSでもさほどテクスチャが見やすくならない。暗めの場所では、仕掛けの使い方以前に、仕掛けが見えずに悩む事が多い。
 かといって、四六時中明かりを付けて探索するわけにも行かず、明かりで周りを照らすアイテムは、ダメな方向に作用したと言わざるを得ない。
 これでは、ゲームが難しくなっていると言うより「単にいじわるなだけ」である。

 コントローラのボタンを全部使うのだが、どうにか工夫してボタンの数を減らせなかったものか?PSのコントローラの問題でもあるのだが、L1,L2、R1,R2を間違えまくる。
 また、ジャンプ操作等に独特の癖がある。それに、斜め後ろに十字キーを操作した時の動きが左右逆だ。右下を押すと左後ろにジャンプする。英国では、これが普通なのだろうか?
 また、決定が×キャンセルが△というのも、どうにも日本市場を意識しないキー配置である。

 ゲームの難易度は、いつでもセーブが可能になったので、その部分ではかなり落ちている。というか悪い言い方をすると、緊張感が落ちた。
 どこでもセーブできるため、即死トラップでガンガン殺しにくる作りになっている。
 これらの事から、とりあえず突っ走って死んでみて再挑戦で抜ける、と言うプレイスタイルになる。これは、ゲーム的にはいかがなものか?
 序盤から前作の中盤並の難度の飛ばしっぷり。マニュアルに序盤のクリア法が載せてあるものの、まともな難易度調整ではない。1作目をプレイしていない人間置いてけぼりである。
 これでは、練習ステージ(レイラの家)があるからそれで良し、とは行くまい。

 前作の舞台は遺跡が終わったらまた遺跡という感があったのが、町なかや要塞等も加わり、様々な乗り物に乗れるようになった事と合わせて、ゲーム的にもビジュアル的にも幅がでた。
 しかし、そのせいで、探検家と言う設定が、さっぱり無くなってる気もする。お前は、ジェームスボンドかと、イギリス人は撃ち殺しまくるのが大好きなのかと。
 ちなみに、乗り物の操作感はヘボい。
 舞台に幅が出たのに伴い、レイラのコスチュームのバリエーションも増えているのもいい。雪山でもナマ足というところが、ツボを押さえたキャラデザインである。そりゃ、人気も出ると言うもの。しかし、相変わらず顔は濃いので、日本での人気は出ず。

 悪いとこばっかり書いているが、このゲームは面白いのである。
 とにかく、ゲームのキモである3Dマップ(パズル)デザインと主人公のアクションは抜群に出来がいい。

 そこで結論。

「傑作だが、前作の問題点がクリアされていない」


2003-03-08