3D空間を縦横無尽にアクションする、レイラの冒険第二弾。
2丁拳銃の華麗なガンアクションはそのままに、舞台を広げて再登場。
基本的な良い部分悪い部分は、ともに前作を引き継いでいる。
前作に比べ、飛躍的に進歩した所も無ければ、致命的に悪くなった部分も無く、前作が気に入った人ならば、確実に楽しめる内容となっている。
本作で特に気になるのは、訳がひどいこと、特にメニュー画面で「コンティニュー」が「メニューを終了する」意味で使われている事が違和感あり過ぎる。日本では慣習的に「コンティニュー」が「データロード」や「ゲームオーバーからの復活」に使われているからだ。
ゲーム内のアイテムなんかにも、珍訳があったりするが、それによってゲームの謎が分からなくなると言う事は無いのが救い。
前作のレビューで、サターン版よりプレイステーション版が遊びやすいだろう、なんて事を書いたが、PS版を遊んでみると微妙。
PSでもさほどテクスチャが見やすくならない。暗めの場所では、仕掛けの使い方以前に、仕掛けが見えずに悩む事が多い。
かといって、四六時中明かりを付けて探索するわけにも行かず、明かりで周りを照らすアイテムは、ダメな方向に作用したと言わざるを得ない。
これでは、ゲームが難しくなっていると言うより「単にいじわるなだけ」である。
コントローラのボタンを全部使うのだが、どうにか工夫してボタンの数を減らせなかったものか?PSのコントローラの問題でもあるのだが、L1,L2、R1,R2を間違えまくる。
また、ジャンプ操作等に独特の癖がある。それに、斜め後ろに十字キーを操作した時の動きが左右逆だ。右下を押すと左後ろにジャンプする。英国では、これが普通なのだろうか?
また、決定が×キャンセルが△というのも、どうにも日本市場を意識しないキー配置である。
ゲームの難易度は、いつでもセーブが可能になったので、その部分ではかなり落ちている。というか悪い言い方をすると、緊張感が落ちた。
どこでもセーブできるため、即死トラップでガンガン殺しにくる作りになっている。
これらの事から、とりあえず突っ走って死んでみて再挑戦で抜ける、と言うプレイスタイルになる。これは、ゲーム的にはいかがなものか?
序盤から前作の中盤並の難度の飛ばしっぷり。マニュアルに序盤のクリア法が載せてあるものの、まともな難易度調整ではない。1作目をプレイしていない人間置いてけぼりである。
これでは、練習ステージ(レイラの家)があるからそれで良し、とは行くまい。
前作の舞台は遺跡が終わったらまた遺跡という感があったのが、町なかや要塞等も加わり、様々な乗り物に乗れるようになった事と合わせて、ゲーム的にもビジュアル的にも幅がでた。
しかし、そのせいで、探検家と言う設定が、さっぱり無くなってる気もする。お前は、ジェームスボンドかと、イギリス人は撃ち殺しまくるのが大好きなのかと。
ちなみに、乗り物の操作感はヘボい。
舞台に幅が出たのに伴い、レイラのコスチュームのバリエーションも増えているのもいい。雪山でもナマ足というところが、ツボを押さえたキャラデザインである。そりゃ、人気も出ると言うもの。しかし、相変わらず顔は濃いので、日本での人気は出ず。
悪いとこばっかり書いているが、このゲームは面白いのである。
とにかく、ゲームのキモである3Dマップ(パズル)デザインと主人公のアクションは抜群に出来がいい。
そこで結論。
「傑作だが、前作の問題点がクリアされていない」
2003-03-08