3D空間を縦横無尽にアクションし、遺跡探索する。
ポリゴンで構成された遺跡はリアリティ十分。主人公のレイラのアクションは滑らかでかっこいい。
簡単に言ってしまえばプリンスオプペルシャ+ドゥームのインディジョーンズ風味という感じ。
遺跡探索というシチュエーションと、3D表現は非常によくマッチしている。
割合よく考えられているものの、操作性がもうひとつな感がある。
アナログの入力機器(マルチコントローラー)を使えるようにするべきで、デジタル入力機器(標準のパッド)を使うのならば、もう少しキャラクターの動きに制限を持たせるべきだった。
あと、通常はカメラがキャラクターの後方に張り付いているので、画面が操作で揺れまくり、安定した操作を妨げている。ある程度キャラクターの動きとは別にカメラ位置を設定するべきだったろう。
この揺れ具合は、弱い人は酔う、間違い無く。
主人公のレイラは非常に顔が濃い、個人的には嫌いではないのだが、とても日本でうけるとは思えない、イメージイラストだけでなく、ゲーム中の顔もどうにか変える事ができていれば、相当に売れたと思うのだが。
ゲーム中はほとんど背中を見ているので、お尻が魅力的なのが救いか。
レイラのアクションは相当にアクション映画を研究したと見え、本当に出来が良く、格好が良い。
途中で挿入されるムービーの出来は割合良いのだが、特に強い必要性は無く、できればゲーム中と同じリアルタイムポリゴンで表現して欲しかった。画像的クオリティは落ちるものの、そのほうがゲーム的臨場感やリアリティはグッと増すからだ。
このゲーム、プレイステーション版とパソコン(WIN/Mac)版が出ていると思うが、サターンよりプレイステーションさらにはパソコン版の方が遊びやすいだろう。
なぜなら、サターンではハードの特性上、テクスチャーがどうしても粗くなり、非常に見にくいからだ。そのせいでサターン版は、不必要に難易度が上がっていると思われる。サターン版は思い切ったテクスチャーのアレンジが必要だった。
具体的には一枚のテクスチャ内で使う色を低いコントラストに押さえ、平面方向と垂直方向の色をハッキリ替えることだ、これだけで相当に遊びやすくなっただろうと思う。
パソコン版を無理に再現しようとし過ぎて墓穴を掘ったという感じである。
ゲームは難しめではあるのだが、遺跡探索が簡単だと拍子抜けなので、全体の難易度はそう悪くないとおもう。
きちんとクリアできるように装置が組み立てられているし、マップにも無理がなく。構成もかなり良く考えられている。
アイテムは出てき過ぎるぐらい出てくるので、思った程キツくはない。
いろいろと苦言も書いたが、全体に非常に良く工夫されており、好感がもてるゲームではある。
そこで結論。
「そこらの洋ゲーと一緒にするなかれ、傑作」
1998-09-06