スーパーシュヴァルツシルト

対応機種・周辺機器
PC-ENGINE CD ROM2(SUPER CD ROM2 対応)
ジャンル
SF 戦略シミュレーション
著作・制作
(c)KOGADO STUDIO 1991

 ジャンルとしては戦略シミュレーションになるが、工画堂が言うには「シナリオ シミュレーション」だそうである。
 ようするにイベントとイベントの間にシミュレーション部分があるというわけ。

 ルール的にはゾックが非常に厳しく、敵に接触するとどちらかが倒れるまで離れることが出来ないし、中立国のまわり8マスは通れないなど見た目以上にマップが狭く感じる。
 ただ、「亜空間移動」(ようするにワープ)を使用することによって、惑星までは一挙に移動出来てしまうので、惑星さえ確保してしまえば補給線が伸びようと平気だし、惑星が孤立することはない。逆に言えば敵の背後を衝く作戦が非常に有効であるとも言える。
 シナリオ重視であるためなのだろうが、マップも少なく、戦略・戦術の自由度が少ない。
 どちらかといえば「シミュレーションなんて...」と思っている、シミュレーション嫌いの人や、シミュレーションが下手な人向けのゲームと言える。

 このあたりの作品ぐらいからPC-ENGINEは声優がウリの一つになってきているみたいで、マニュアルにしっかりキャストが書いてあったりする。

 また、ビジュアルシーンは「工画堂」を名乗るだけあってなかなかのもので、特にメカニックのデザインや、その演出は現在の工画堂につながるものがある(もともと工画堂はSFメカニックが好きな会社ではある)

 シナリオはもうひとつ盛り上がらず、少々プレイヤーを置き去りにした強引さで進行し、何となく終わってしまう。この辺はちょっといただけない。
 シュバルツシルト等という非常にSF臭いタイトルだが、SF考証は適当なもで、バロックスペースオペラである。ここは、良い悪いというより、好みだろう。

 そこで結論。

「お手軽なシミュレーション、まずまずの出来」


1998-02-16 1998-06-16