サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜

対応機種・周辺機器
ドリームキャスト GD-ROM2枚組 ぷるぷるパック モデム ビジュアルメモリ
ジャンル
ドラマチックアドベンチャー
著作・制作
(c)SEGA / OVERWORKS / RED 2002

基本情報

 帝国華撃団に巴里華撃団が合流、総勢13名のヒロインが繰り広げる恋と戦いの物語。
 ドリームキャスト最後の大作にして、セガプラットフォーム最後のサクラ大戦。
 今、グランドフィナーレの幕が開ける。

 基本的なシステムやらなんやらは、前作の「サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜」を踏襲しているので、ご存じない方はまずそちらを読んでほしい。

本作の特徴

 ゲームの序盤でターゲットとするヒロインを決めて、一気にエンディングまでプレイする。これは、本作プレイ前に既に、お気に入りのヒロインが存在することを前提としたシステムと言え、ストーリー的にも、これまでふらふらとしていた恋に決着をつける、という流れでもある。
 しかし、この作品だけで見ると、単純に13人は多すぎるなー。
 ディスク1枚で作ってあるので、すぐに終わってしまう。1ヒロインの攻略で満足してしまう向きには、あまり薦められない。沢山のヒロインの攻略を目指すには、逆に短いのがありがたい。

 1枚でまとめたために、容量不足となったと見え、次回予告が無い。そのため話の区切りが分かりにくく、盛り上がりにも欠ける。個人的には、これが最大の難点。
 テンポ的には、今までのTVシリーズ的感覚ではなく劇場版という感じで、そのへんを狙って次回予告を無くしたのかもしれない。
 ただ劇場版的と言っても、そもそもの作画クオリティが高いシリーズなので、劇場版的豪華さを感じるのはキャラの多さ位だったりする。
 キャラクターデザインも少々リファインされているところも、劇場版ぽい。コレもまた、善し悪しだが。

 戦闘パートは、他のユニットを乗り越えたりすり抜けたりする機体があり、味方が邪魔で進軍できない、というストレスは解消された。
 その他、細かな改善がなされていて、3でも快適だった操作が、さらに快適になった。

 これまでのシリーズのレビューでは、光武というマシンの必然性の薄さを指摘していたが、本作でやっとその必然性ができた。
 というのも、本作では二人乗り(タンデム)機があるのだ。逆に恋愛を絡めたロボットもので、今まで合体もタンデムも存在しなかったというのは、ちょっと信じられない気もする。

その他

 サクラ大戦のドンジャラ(みたいなの)が付いているが、この役がこれまでのサクラ大戦のエピソードから作られていて、なかなか面白い。
 単に既存のテーブルゲームをヒロインと遊ぶ事ができるというゲームとは異なり、本編ときちんと関連性のある、おまけゲームだ。

 本編の他のもう一つのディスクには、3用にインターネットで公開されていたダウンロードドラマ+αが収録されている。
 これは3のディスクが無いと遊べないが、インターネット接続環境を持たずに3を持っていた人、またサービスが終わった今となってはありがたいおまけ。

 短い開発期間でDCの最後に滑り込ませる形となった本作だが、その役割は十分に果たしたと言えるだろう。
 逆に、このソフト単体でのプレイは「まったくお薦めしない」。

関連:サクラ大戦ドットコム

 そこで結論。

「これは、サクラ大戦シリーズの長いエンディングだ」


2005-11-19