前作のルナと同様にメガCD用から、ムービーシーンを全面改定大幅追加でサターンに登場。
基本的なシステムなどは、すべて前作を踏襲した上で、インターフェースは納得の行くレベルまで改善されている。
登場する敵も大半は前作とグラフィックまで同じで、多少手抜き感もあるが、前作の同じ生態系であるのは非常に正しく納得が行く選択であるとも言える。
キャラクターデザインも前作と同じ窪岡俊之氏である。
フィールドマップ上のキャラクターだけが小さく表示されていたのが、戦闘・町・ダンジョンのキャラクターと同じ大きさになり、統一感がでたのも良い。
ムービーには前作を超えてさらに力が入っているが、かなりCDに余裕があるようだし、折角だからシネパックじゃ無くて、もう少し再現度の高いフォーマットを使った方が良かったと思う。
MPEG(VedeoCD)版が出ているので、デコーダーを持っている場合そちらをすすめる。
もう一つの手段としてゲームアーツ開発のゆみみアニメを使う手もあったと思うが、サターン版ではレンダリングされたCGとの合成をやりたかったと見え、前作も含め、その方法は取られていない。
シナリオは続編ものとして実に上手くというか、ほとんどあざといぐらい前作を思い起こさせる作りである。前作をプレイしておかなくても、特別問題も無いのだが、プレイしておいた方が断然楽しいだろう。
例えば、前作で登場した町が登場するし、前作の子孫なども登場するし、前作の冒険は歴史として語られている。
戦闘シーンで声の読み込みに少し手間取る他はテンポよく、AIのできもだいぶ良くなっているので、重要で無い戦闘では、そこそこ任せられる。
全体的に、前作よりも難しめにしてあるので、戦闘に緊張感を持てるのもいいし、特徴的な動きや性質の敵も多く、それなりに頭を使うようになっている。
ルーシアというキャラクターはパーティーの中にいるものの、装備の付け替えや戦闘時の行動などをプレイヤーが指定できない。これが戦闘に適当な緊張を与え、シナリオの進行に合わせてAIの行動パターンが変化するのもいい演出になっている。
紋章という装備品があって、2個の組み合わせで思いもよらぬ効果を発揮することがあり、組み合わせを工夫するのがなかなか楽しい。
前作はラストで敵の本拠地に突っ込んで戻れなくなってしまって、ブロマイドを集め損ねたのが悔しかった。本作では最後に拾い損ねたアイテムを回収できる仕掛けが用意してあるので安心である。
二回目のプレイの場合イベントムービーが面倒だったりするのだが、幾つかのボタンの同時押しで飛ばせるようになっている。
このあたり、プレーヤー心理が分かってきたな、という感じ。
そこで結論。