竹本泉という「一部で妙に人気が高い」漫画家を迎え、CD-ROMの大容量を活かすデジタルコミックとして、FM-TOWNSにリリースしたものをメガドライブに移植し、これはさらにそのサターンへの移植版。
マニアックにマニアックにと向った、非常に指向性の高いタイトルである。
やー、いいですね。コレ。
ゲームアーツのクセに、ゲームじゃないもの出してくるあたりただモンじゃないね(笑)
「コブラII 」のレビューに少し書いたが、原作ものではないが、これは竹本泉の新作(タウンズ版が出た当時)と位置付けて問題ない出来。
オープニングやエンディングが作詞に秋本康、歌に高橋由美子である。
「ああっ、いかん。ツボを付かれてしまった!!」
という感じで、もはやソラで歌えてしまう(笑)
セガカラ以外のカラオケでも歌えるところがポイント高いぞ。
プログラム的にはシネパックに頼らない独自のアニメーションルーチンを使っており、読み込みのストレスが少なく、常に動く。
サターンになってこのプログラムもバージョンアップしたそうで、メガドライブからの移植ではない新作「だいな・あいらん」に期待は高まる。
大体1ゲーム90分前後、動きまくり喋りまくりである。もはやコレだけでも「買い」の人は買いだ。
テンポがよくない等と言っていた雑誌のレビューもあったが、「あほぅ!竹本泉の漫画のテンポはああナンじゃい!!」ということで、興をそがれることはない。
こういうものは低価格でガンガン出て欲しい。私が買った値段は十二分に納得がいくが、定価はちょっと高い気がする。それもこの手のタイプのソフトが沢山作られ、ノウハウが確立し、安定した市場が出来てくれば、2000円前後も夢じゃない(と思う、たぶん)
ゲームアーツは「シルフィード」で、硬派シューティングファンの心も掴みつつ、こういうお軽いもので軟派者のハートも溶かしてしまおうというところ、おそるべきソフトハウスである。
メガドライブでやったこのパターンを、サターンに舞台を移し「ガングリフォン」と「だいな・あいらん」でやろうというあたり、鋭すぎる。
そこで結論。
「竹本泉の漫画が好きなら迷わず買い!他は漫画を読んでから」
1998-03-01