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ゲームキューブの第一弾ラインナップとして「ウェーブレースブルーストーム」とともに並んだタイトルである。
そんな大事なタイトルに、なぜルイージ…地味すぎ。
しかも、ピーチ姫を助けにいくのではなくて、捕まったのは兄マリオ。…地味です。せめて、デイジー姫あたりが、さらわれて下さいお願いします。配管工が配管工を救いにいくのは、あまりに地味です。
そして、BGMはルイージの鼻歌。寂しー(演出としては正解だけど)
ちなみに、一応ホラーの形式はとっているが、恐さはほとんどない。そんなこんなで、非常にゲームらしいシステムと相まって、ストーリー的な盛り上がりに欠けまくり。
グラフィックは、非常に良くできていて、光と陰の表現が、今までのリアルタイムポリゴンゲームとは一線を画している。
「スーパーマリオ64」のオープニングでは、マリオの顔に光を当てるだけでいっぱいいっぱいになっていたもの、隔世の感あり。
それに半透明や、水・鏡・布など、マシンパワーの必要な表現も難なくこなしている。
ただ、静止画としてはさほどゲームキューブのパワーを見せつけるものではないと言うのが難点。
この辺りの渋さも、地味な印象に拍車をかけている。
さて、問題のゲームは、お化け屋敷のお化け退治が中心。
そのお化けを退治する方法は、懐中電灯を当ててびっくりしている間に「オバキューム」という掃除機で吸い込むと言うもの。
お化けは吸い込まれないようにがんばり、ルイージはそれを引っ張ると言うことで、釣りに似た感覚の操作となっており、アナログスティックを使った操作感は中々に面白い。
ただし、ルイージの移動と、オバキュームの向きを変えるスティックが左右にそれぞれ配置されていて、同時に操作する必要があるため、取っ付きの悪い操作となっている。
店頭デモ程度のプレイ時間では多分、「意味わかんねぇ」と、悪い印象しか与えないだろう。
ゲームシステムとしてはトップビューのゲームであるのだが、視点はサイドに近い固定であるので、奥方向の距離感が非常につかみにくい。
余計なカメラワークがないので、キャラクターを動かしやすい面もあるが、敵などの陰に隠れると、何やってるか分からなくなる。敵がお化けだけに半透明なのが救いだ。
中ボス兼収集アイテムと言える「肖像画のゆうれい」は、攻略方法を見つけるまでが、頭を悩ませる部分である。
このゲームの中心的な部分と言え、ああでもないこうでもないと試行錯誤するのが楽しく、非常に良くできている。
実のところ泥棒の家捜しに「自分の家」と言う免罪符を与えたものなんだけど、あちこちの家具を調べまくって、お金や宝石を収集するのは楽しい。
これを面倒と思ってしまうと、ゲームの面白さはがくんと落ちる。
比較的短い時間で、エンディングまで到達でき、何度も繰り返し遊ぶように想定されているが、その割に隠し要素が多い気もしなかった。
一回だけクリアするにはあっさりし過ぎ、スコアなどを極めるには時間がかかり過ぎるという、微妙なプレイ時間と言える。
そこで結論。
「第三弾あたりだったら、佳作良作ともてはやされたかもね」
2003-06-24 2006-07-10