iTunes 瑠璃色の睡蓮 |
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携帯電話用アプリとして開発された「藤堂龍之介探偵日記」第三弾を、(iPhoneと)iPadへ移植したもの。
なお、フルタイトルは藤堂龍之介探偵日記 瑠璃色の睡蓮~伍彩龍伝説連続殺人事件~。
例によって、コマンド選択型のとにかく登場人物へしつこくインタビューしていくことで話を進めるゲーム。
洋館、船ときて本作では島と、舞台が順にスケールアップしている。
建物(地区)単位での移動と島全体での移動が必要になっているが、ここの作りが非常に悪い。
移動としてひとつにまとまっておらず、別々のインタフェースで作られているため、かなり混乱する。
音の設定が2本指タップで切り替えられるが…誤操作しまくりで酷い。
他も色々あるが、全体にインタフェースの作りが悪く、とても快適とはいえない。
時系列的には琥珀色の遺言の少し後の話になる。
キャラクタはそんなに多いわけではないが、島が舞台なのであちこちに散らばっていて多く感じる。
逆に建物あたりの人口密度が低いので寂しい感じもあるし、キャラクタの表情パターンがほとんとないのもスカスカ感がある。
島が舞台なので、大正モダンな雰囲気に乏しい単なる田舎になってしまっている。
ほぼ雰囲気ゲームなので、これは残念。
とにかく一緒についてきた相棒に報告しないとフラグがたたず、ストーリーが進行しない。
プレイヤーが状況を把握できるように確認シーンを入れたのだとは思う。基本発想は悪くない。
しかし、例えばある程度進むと、日が暮れるので宿で相棒に報告して章が切り替わる、というふうにして欲しかった。
ほとんど状況分かっているのに、いちいち相棒に報告・確認しなきゃ、話が進まないのは理不尽。
他のフラグも、ちょっと納得いかない感じのものが散見される。
また、登場人物全員が揃うタイミングが遅く、推理ものとしてそれはどーよ。
相変わらず、進行状況とズレのある発言がチラチラあり、没入を阻害する。
グラフィックはわりと良い雰囲気であるが、もとが携帯アプリだったこともあってか、iPad版はその解像度に相応しい密度は出ていない。
全体的に、やっぱりスカスカな感じが拭えてない。
音楽がわりと良いのが救いかなぁ。
そこで結論。
舞台選択に失敗した上にシステムも失敗、がんばれ!
2013-04-11