瑠璃色の睡蓮

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瑠璃色の睡蓮
対応機種・周辺機器
iPad
ジャンル
ミステリーアドベンチャー
著作・制作
(c)althi inc. 2011

基本情報

 携帯電話用アプリとして開発された「藤堂龍之介探偵日記」第三弾を、(iPhoneと)iPadへ移植したもの。
 なお、フルタイトルは藤堂龍之介探偵日記 瑠璃色の睡蓮~伍彩龍伝説連続殺人事件~

システム

 例によって、コマンド選択型のとにかく登場人物へしつこくインタビューしていくことで話を進めるゲーム。
 洋館、船ときて本作では島と、舞台が順にスケールアップしている。

 建物(地区)単位での移動と島全体での移動が必要になっているが、ここの作りが非常に悪い。
 移動としてひとつにまとまっておらず、別々のインタフェースで作られているため、かなり混乱する。

 音の設定が2本指タップで切り替えられるが…誤操作しまくりで酷い。
 他も色々あるが、全体にインタフェースの作りが悪く、とても快適とはいえない。

ストーリー

 時系列的には琥珀色の遺言の少し後の話になる。
 キャラクタはそんなに多いわけではないが、島が舞台なのであちこちに散らばっていて多く感じる。
 逆に建物あたりの人口密度が低いので寂しい感じもあるし、キャラクタの表情パターンがほとんとないのもスカスカ感がある。

 島が舞台なので、大正モダンな雰囲気に乏しい単なる田舎になってしまっている。
 ほぼ雰囲気ゲームなので、これは残念。

 とにかく一緒についてきた相棒に報告しないとフラグがたたず、ストーリーが進行しない。
 プレイヤーが状況を把握できるように確認シーンを入れたのだとは思う。基本発想は悪くない。
 しかし、例えばある程度進むと、日が暮れるので宿で相棒に報告して章が切り替わる、というふうにして欲しかった。
 ほとんど状況分かっているのに、いちいち相棒に報告・確認しなきゃ、話が進まないのは理不尽。
 他のフラグも、ちょっと納得いかない感じのものが散見される。

 また、登場人物全員が揃うタイミングが遅く、推理ものとしてそれはどーよ。
 相変わらず、進行状況とズレのある発言がチラチラあり、没入を阻害する。

その他

 グラフィックはわりと良い雰囲気であるが、もとが携帯アプリだったこともあってか、iPad版はその解像度に相応しい密度は出ていない。
 全体的に、やっぱりスカスカな感じが拭えてない。

 音楽がわりと良いのが救いかなぁ。

 そこで結論。

舞台選択に失敗した上にシステムも失敗、がんばれ!


2013-04-11