X-MENのシステムをベースにマーヴルコミックスのヒーロー、ハルク、スパイダーマン、キャプテンアメリカ、アイアンマンが一堂に集結し夢のクロスユニバースが今実現。
新システム、エリアルレイヴが連続技の幅を大きく広げ、強力なインフィニティ・スペシャル攻撃は派手さ満開。
登場キャラクターは前述のヒーローの他にX-MENからはウルヴィーとサイロック、リーダーの一つ目サイクはキャプテンとキャラが被るので出て無い、うーむリーダーはキャプテンに勝てないのか(笑)それからボスキャラだったジャガーノートとマグニート。
残りの2キャラ、ブラックハートとシュマゴラスって誰でシュ?敵のキャラクターだったとしても、こいつらはちょっとマイナーだ。特にシュマゴラスなんかは、マーヴルにカプコンから「このキャラを使いたい」と打診したところ、「え、なにそれ。どのマンガに出てるの?」と聞き返されたと言う愉快な逸話がある。カプコンはこの宇宙ヒトデの動きが面白そうだってだけで採用したに違い無い。もちろん私も、んな変なキャラは知らなかった。
アベンジャーズやX-MENなどのマーヴルものや、DCのバットマンやスーパーマンなどのアメコミキャラのゲームはカプコンを始めコナミやデータイーストなど色々な会社が手掛けているが、どれもヒーローのわりにチマチマとしたゲームだったり、グラフィックがどうしようもなかったりした。
だがこのゲームは違う、妥協のないグラフィックと、画面狭しと動き回るキャラクターは、アメコミファンの誰もが納得するだろう。
ただ、ボスはブルーのゴリラことサノスでいいのか、ジェムとからめると言うことでなんだろうけど、ちと格好わるいキャラを選んじゃった気がする。
エリアルレイヴという、敵を特定の技で打ち上げたあとにスーパージャンプで追い掛けて連続技を叩き込む、豪快と言うかメチャクチャというか、とにかく面白いシステムが取り入れられているが、操作が大変で、ちょいと敷き居が高い。
それから、ジェムというアイテムがあり、それを取ってコマンドを入力することで様々な能力が使えるようになる。これは面白いのだが、ちょっとゲーム中に考えなければいけないことが多くなり過ぎて、これまたゲームの敷き居を高くしている。
さらには、X-MENで採用されていた、初心者用のオートモードが無くなっていて、敷き居の高さうなぎ上りである。
救いなのは、X-MENのような無茶な難易度ではなく、低めに押さえられているので、比較的クリアしやすくなっているし、コンピュータで練習もできるということだ。
X-MENではどの必殺技でもガードキャンセルできちゃうという、無茶な作りになっていたが、ストリートファイターZEROと同じコマンドに統一され、スマートなシステムになった。
また必殺技ゲージが数回分ストックできるようになり、より派手な試合が展開されるようになっている。
インフィニティスペシャルは、ボタン2つ押しでも出るのでX-MENのようにダッシュを暴発させずに使うことができる。しかしマニュアルには記述がない。ちゃんとマニュアルに書いておいてほしい。
また、このゲームは拡張RAMカードリッジを使うことによって、X-MENに比べて随分と滑らかな動きが堪能できる。
これで、ほとんど完璧な移植と言いたいところだが、ちょっと動きが重くなる事があるのは残念。
ちなみに4M拡張RAMでも一応プレイできるが、画面表示が一部乱れたり、読み込みに失敗して停止したりする。
そこで結論。
「アメコミヒーロー物の頂点を極めた傑作」
1999-10-11