前作から3年、サターン互換基盤用のソフトとしてリリースされたアーケード版の移植作である。
あまり、アーケードからの移植であることは意識されないだろうが、移植は完璧である。
本作では、「やさしい」「ふつう」「むずい」に対応した3キャラクターから一人を選べるようになっている。
前作でシステムが完成しているので、ゲーム本体とは関係ない部分でのグレードアップが必要であろうが、ルートが3つに分かれた程度では、ちょっとサービス不足の感は否めない。
本作では、「太陽ぷよ」という新しいぷよが追加されている。相殺した時などに降り、太陽ぷよを巻き込んで連鎖をした場合、攻撃の威力が強化されるようになっている。
これが大間違いのルール変更で、極端な話、頑張って組んだ6連鎖より、適当に太陽ぷよを混ぜて2連鎖の方が強かったりする。
幸いオプションで、太陽ぷよを出さないようにもできるので、前作と同じように遊ぶこともできる。このことに限らず、オプションが充実しているのは、本作の美点である。
新しく付けられた「勝ち抜きぷよぷよ」は、要はトーナメント形式のパーティープレイをサポートする機能である。
同じく新登場の、「とことんなぞぷよ」は、詰めぷよぷよである「なぞぷよ」を途切れなくやっていくモードである。
個人的には、スーパーファミコンのぷよぷよで搭載されていた、4人同時プレイモードが欲しかったところだが、「勝ち抜きぷよぷよ」と「とことんなぞぷよ」の二つのモードは、それなりに遊べる。
このソフトの発売前後には、大々的にTVCMを打っていたのだが、コンパイル破産に至る引き金になったのはまず間違いない。
既に、主なプラットフォームである、PSとサターンには前作が移植されているわけだから、もはや大ヒットは望めないということを理解できていなかったようだ。
ストーリーは独りよがりな作りで、プレイヤーおいてけぼりである。
本当に「好評の漫才デモ」なのか?CMの「すけとうだら」のきぐるみに金を使うより、ちゃんとした声優を使ってほしい。ヘナヘナした演技には、正直なところ「情けない」気分になる。
そこで結論。
「通もってりゃ、特にSUNを買う必要無し」
2001-02-19