今回は、DVDのみで提供される。おかげで1枚ですんでいる。
対応機種の中にはCDドライブしか無い機種もあるんで、CDを同梱するか、CD版パッケージを出すかした方が、親切で印象良くなるんだが、なんだか相変わらずの殿様ぶりに、DVDドライブを装備の機種のG4 Cubeへのインストールではあるが、少しムッとする。
ファミリーパックを購入したのだが、シールがちょっと貼ってあるだけで、シングル版とまるっきり内容一緒のようだ。使用許諾書まで一緒というのが、意味不明だ。驚くほどのやる気のなさを感じる。
エクスポゼは特に改善は見られない。
使えないメニューが表示されたり、逆にデスクトップを出したときにFinderメニューに切り替わらなかったり、非常に気持ち悪い。
折角の良い機能なので、継続的に改良を加えていってほしい。
メニューと言えば、メニューバーのシマシマがなくなったのはうれしい。
非常に見やすくなった…といっても前が見にくかっただけなんだが。
Mac OS X登場当初に比べ、常時表示しておきたい機能がずいぶん増えた気がする。
ここで思い切ってメニューバーを二段にする位の変更が必要な感じだ。本当に二段にしたら怒るけど。
Spotlightがメニュー二段化の先兵だったりして…
とりあえずの策としては、メニューのアイコン化が望まれる。アプリケーション名、ファイル、編集、検索、表示、ウインドウ、スクリプト、ヘルプあたりまでは、アイコン化してくれると、ずいぶんスペースの節約になるし、すべてかほとんどのアプリケーションで使われているので、意味が分からなくて困ることも、そう無いだろう。
参考までに、メニューが縮むイメージを書いてみた。
アプリケーション名、ファイル、編集、検索、表示、ウインドウ、スクリプト、ヘルプ ア、フ、ヘ、ケ、ヒ、ウ、ス、ヘ
コントロールキーを押しても、コンテクストメニュー用のポインタに変化しないのは、理由がよくわからん変更だ。
コンテクストメニューが働かないオブジェクトだけで変わらないのならわかる。2ボタンマウス採用というのでもわかる。
そのどちらでもないこの変更は改悪としか思えないのだが。
そんなことより、そろそろドック以外でもプレス(ボタン長押し)でコンテクストメニューが出るようにしてくれないかねぇ…。
Finderのリスト表示でのタイトル幅変更カーソル(←|→こんなの)も、クリックしないと変わらないのは、かなり使いづらい。
細かいところだけど、Cmd+Optで手のひらカーソルになって、Finderの背景をドラッグできてたと思うのだが、…できなくなってるな。
以前からAdobe製品に合わせてSpaceで動かせるようにすりゃいいのにと思っていたが、無くなってしまうとは。
Dictionaryと言うオクスフォード英語辞書アプリケーションが付属する。おおっ素晴らしい。
次のiシリーズは辞書といわれて幾星霜、ついに辞書がつきました。…英語だけだけど。
ちなみに、以前から辞書はSherlockに付いていたんだけど、データはローカルではないし、起動には時間がかかるし、画面は占領するし、使う気にならないものだった。
今度は、同じデータと辞書APIを使ったウィジェットが付属しているので、使い勝手が非常にいい。
DashboardはKonfabulatorのパクリと言われている。確かに90%はKonfabulatorと一緒だと思う。
新しいアイディアを提案していくのがAppleではあるが、サードパーティーが開発した技術を、何の臆面もなく、あたかも自分が考えたように取り込むのがAppleの1つの側面であることを実感する。
iChatのステータスに、[現在のiTunesトラック]という選択肢が追加されているのもそうだし。
ただ、Konfabulatorは60%ぐらいはDAと一緒なので、結果Dashboardの大半はApple製ではある。
ウィジェットを作ってみたところ、かなり敷居が高い。
XHTML+DOMJavaScript+CSS2なWebサイトを既に楽に作れる人なら、ほとんどそのノリで作れるだろうが、まだその方法は主流でなし。
それに、設定ウインドウの背景やレイアウトまで、いちいちウィジェット作者が作らなければいけないし、意外に細かい所まで、作者に負担がかかる。
あまり「良きに計らって」はくれないのだ。
Dashboardはドックと良く似たインタフェースで、ウィジェットを選択できるようになっているが、Dockとドラッグアンドドロップの結果が異なる。Dock項目は消えるが、ウィジェットは画面に置かれる。ここで、おかしいのはDockの方だ、ゴミ箱に捨てることで消えてほしい。で、ウィジェットの方はゴミ箱に捨てられないんだなー、コレが。ちゃんとインタフェース統一してくれー。
ウィジェットはテキストエリア以外ではコンテクストメニューを受け付けないようだ。これもちょっとよくわからない仕様だ。ブラウザでの実行を睨んでの仕様か?とか思ったが、Dashboardのウィジェットそのままでは、ほとんどがブラウザ上ではまともに表示されないし…分からん。
閉じるのコンテクストメニュー項目位あってしかるべきと思うんだが。Opt押しながらだとクローズボックスが出るってインタフェースは、いかにもあか抜けない。
それと、Dashboardを使っているときにメニューバーが明るく出てないのはつらい。Spotlightは使えるのに、後ろの方に暗く表示される…ってのはどんなもんだろうか。IMの入力状態その他も暗くて分かりにくい。
Automatorは、UNIXのパイプラインのように、コマンドを実行し、結果を次の命令に渡し、さらにそれを繰り返すアプリケーション。
スクリプトを書くのではなく、GUIで引数を設定した命令をつなげていくというのは、拙作のドロップレットメーカーに似たコンセプトで、すごく共感できる。
ただ、アクションの不足、マニュアルの不足、方向性のあやふやさ、等色々と問題は多くある。
特に、ヘルプのチュートリアルに書いてあるアクションが、実際は存在しないのにはずっこけた。ちゃんとヘルプを見て使おうとした人は、ここで挫折。合掌。
Grapherというグラフ表示ソフトがついた、コンピュータに相応しいソフトと言えよう。PowerPCのデモ的ソフトとして付属していたグラフ計算機が復活した格好だ。
きれいだし、ちょっとした環境ソフト的にも使えそう。
LaTeX式でもコピーできたりする。10=x^{2}+y^{2}+z^{2}
。それに数式を画像としてコピーできたりするし数式エディタとしても、なかなか使える。理系の学生や先生、大喜びだ。
SafariがRSSに対応したのはありがたい。RSSリーダとしての性能をみると、それなりに洗練されているとはいえ、貧弱さも感じるのも事実。しかし、多くのユーザにRSSと言う仕組みを認識させるという意味では、意義のあることである。
また、HTML+CSS+Javascriptに関してもDashboardとの絡みもあり、新しいWeb技術への対応度も上がっているようだ。canvasとかいうタグは(今のところ)Apple独自のもののようだが、一応、標準化へ向けての作業も行われているようだ。
開発ツールをインストールするとQuartz Composerというやつがインストールされる。
このアプリケーションを使うと、様々なモーショングラフィックを作成することができる。
その開発方法もGUIでわかりやすく、Automator以上のビジュアル開発環境と言える。
こいつはすごいぜー、スクリーンセーバも簡単手作りOKだぜー!!いえーい、でも…
俺のG4 Cubeには、対応してないんだよー、よー、よー(こだま
他にも、スクリーンセーバのRSS Visualizerとか、色々と対応してない機能がいろいろあるのが寂しい限り。
サードパーティーと言えば、Stuffitが同梱されなくなった。今や、zipやdmgで書庫は作れる訳だし、メモリ、記憶装置、回線に余裕がある最近は、それほど圧縮率を気にしなくても良くなったのも理由だろう。
ただ、まだ無いと困るんではあるけど。
ちなみに、Disk Copyはいつの間にかDisk Utilityに統合されて、無くなっている。気づかなかった…、どうも、10.3の時点で無くなっているようだ。
それからInternet Explorerも付属しなくなった。
これは当然だろう。いくら何でも古すぎるしMSもサポートしないと言うんだから。
これを機に、特に理由もなくInternet Explorerしか対応しない、なんてなサイトは絶滅してほしい。
.Macサービスの一つであった、アンチウィルスソフトのVirexが10.4に対応しないというのは、.Macを利用していた人にはがっかり。
Appleの提供するサービスだから対応も早いだろう、と期待していたユーザーへの裏切りと言っても過言ではないだろう。Appleのセキュリティに対する認識の甘さも窺わせる。
.Macはかなり前に解約したので分からないが、サポートされないことは、ちゃんと.Macユーザにアナウンスされたんだろうか。
iPhotoやiMovieは付属しないが、iLifeの体験版が付いてくる。
OSにソフトが沢山付いてきて肥大化することは危険だし、これは無難な判断か。
しかし、事前に知っていた人はどの程度いるのだろうか、これもアナウンス不足と言わざるをえない。
このOSでのSherlockの立ち位置は、はなはだ怪しいものと言わざるを得ない。
ローカル検索はSherlockから無くなったし、インターネットでもWebサイトそのものやDashboardやSafariに機能が分散してある訳だ。
今回はもうバージョンアップもされていないようだ、3.6から3.6.1ってことはTigerで動くことを確認しただけのバージョン違いだろう。見放されたことがはっきりと分かる。多分次のOSでSherlock自体が無くなるだろう。
これは、Sherlockが重要でないアプリケーションだった、と言うより、検索という重要すぎる機能を1アプリケーションで受け持とうとしたのが失敗だった、ってことだろう。
X11は、インストール時にチェックしておかないとインストールされないので注意。
無くなった訳ではない。
そしてSpotlight!!
やーーーーっと、検索機能に本腰になってくれました。まだまだ、洗練されていない部分が多いし、Finderを置き換えるほどの機能もないけど、これは偉大なる一歩だ!、とアームストロング船長バリに宣言したい(ユーザーが宣言するもんでもないけど)
多くのアプリケーションにも検索窓がついた。特にシステム環境設定とファイル選択ダイアログに検索機能がついたのは大きな進歩だ。ほかにも何気ないところにも検索窓が付いていて、非常に便利。ただ、検索窓の位置に統一感が無かったりするのは、後付け感が強い。コンテクストメニューの歯車ボタン化も同様のちぐはぐさを払拭するに至っていない。
個人的に、以前から検索機能をつけてほしいものの上位に位置していたのが設定だ。今後はシステム環境設定以外のApple製のアプリケーション、さらにはサードパーティーのアプリケーションにも伝播していってほしいもんである。
Finderで検索するときに、いろいろと条件を付けられるのだが、検索するディレクトリも、検索の条件の一つにしちゃえば、すっきりするのに。
どうもまだ、ディレクトリによる分類を特別視する感覚から抜けきれてないみたいだ。
それから、Automatorみたいなインタフェースにしないのはなぜだろうか?条件を選択するのに、いちいちダイアログ出して、使いにくいったら無い。
また、私はかなりの文書をUTF-8で保存しているのだが、ちゃんと検索してくれないようだ。
どうも、XMLで、ちゃんとUTF-8宣言している場合はチェックしているようだ。
Safariも文字コードの自動判定が甘いみたいだが、自動判定なんかしない、ちゃんと宣言してくれ、ってのも、やり方としては悪くない、ある意味「非常に正しい」ともいえる。現状では、使いにくいのは否めないが。
最初、Finderの検索機能が働かないとか、検索する項目の種類が少なかったりしたが、いつの間にか検索できるようになっていたし、項目も増えた。謎だ…
Spotlightで検索はできていたから、インデックスができてなかったってことは無いと思うのだが、うーむ。
日本語がひどくて、何書いてあるか分からない。こんな状態では、英語のヘルプの方がまし。
メニュー名やラベル名が、実際のアプリケーションと違っていたりする。
翻訳ソフトを使って翻訳したときに特有の症状なので、おそらく翻訳ソフトで翻訳して、多少手直ししただけと思える。
量としてはかなり充実してきているのに、検索にSpotlightが使われていないような雰囲気だ。ファイル検索に比べると遅い。
入力した端から検索していく、インクリメンタルサーチではないので、Spotlightとは違うんかなと思った訳なんだけど、遅いのは、Appleのサイトの情報も検索しているからのような気もする。
クラシック環境が起動しない。Mac OS は9.1だから、推奨ではないものの、対応はしているはずなんだが…
しょうがなく、9.2.2にアップデートしたところ起動した。うーむ。9.2嫌いなんだがしょうがない。
それに、導入当初は、異常終了画面を、今までMac OS Xで見た以上にこのTigerだけで見てしまった位に安定感が無かった。特にFinderは、しばらく使っていると文字入力ができなくなると言う、致命的な状態に…
10.4.1にアップデートしたら、ある程度は安定したようだ。全く起きない訳ではないが。
もう鈍化するかと見ていたスピード面の改善が見られる、いつの間にやらMac OS 9よりも快適なスピードで動いている。これは素晴らしい。大絶賛したい。
一通りの必要な機能も出そろった感じだし、速度面でもおそらく一番チューニングの進んだバージョンになるんじゃないだろうか。
細かい改善も、なかなか気が利いていて、慣れるともう以前には戻れない。Macという名前をつけるならば、当然やっていてほしかったところが、ちゃんとしてきた感じ。
ただ、私の大嫌いな、触らないと区別のつかないウインドウ左上の三つの丸ボタンには、改善は見られないし、Dockのダメっぷりも相変わらずだが…
「旧OSからの移行期間は終わり、いよいよ次のステージへ」