人気漫画にしてアニメを基にした、対戦格闘アクションという、パッと見が非常に安直なゲームである。
クソゲーの温床とも言われる、人気漫画・アニメのゲーム化作品であるが、このゲームを始めた時「このゲームも御多分にもれずか...」と少々がっかりした。
まず、グラフィックがかなりチャチに見える。キャラクターをセル風に描いてあるのだが、いかんせんセル画風に描くにはキャラクターの大きさも、ドットの量も足りなさすぎた。
次に無茶な必殺技と四人同時プレイにより、ゲームバランスが壊れている(様に見えたし、実際無限コンボもある)
ストーリーは無いに等しく、キャラ個別のエンディングもない、ボスや中ボスもいなけりゃ、ボーナスステージもない。
ところが、このゲームは「面白い」ゲームだった。
格闘ゲームとしては特殊な「振り向き自由ボタンガード」、レバー入れの技の多さ、ライン移動・ダッシュ・二段ジャンプ等の特殊動作、相殺される打撃技、空中で何度でも出せる技等々、格闘ゲームのお約束がほとんど通用しないので、慣れるまでかなりかかる。(特にガードは、「相手の方にレバーを入れながら」ガードボタンを押さないと、次の攻撃に繋げ難いので、レバー後ろガードに慣れた身には辛いモノがある)
慣れてしまえば、豪快な連続技や、多彩なアクションの虜になること必至。
さらに特筆すべきは、四人同時プレイの面白さで、私の知る限り、現在までこのゲームほど遊べるモノはない。
そこで結論。
「原作嫌いも遊べ!!別次元の格闘ゲームがここにある」
1998-06-02