好評の「天外魔境」シリーズの第三弾として、2での人気キャラ「カブキ」を主人公として製作された外伝。
もちろん総監督・広井王子に絵師・辻野寅次郎で外伝と言えども気合はしっかり入って、新キャラも魅力一杯。
喋る喋る(一流の声優しかも大量にいる 除くマキセリホ)、動く動く(上質のアニメ)
基本的に「天外魔境」シリーズの基本を押さえてあり、実に安心できる作りになっている。
だがそれは、逆にシステム的に特筆すべきものはないとも言える。
HUDSONは事実上PC-ENGINEと言うハードを開発した会社であり、またもっともCD-ROMタイトルを出しているゲーム会社(当時)であるので、プログラム的には実にこなれており、殆どストレスを感じることはない。
今回は外伝と言うことで、序盤はジパングから始まるものの、メインはイギリスとなっていて、天外調にキテレツなイギリスが展開され、なかなかズレ加減が面白い。
ゲーム内容も非常にストレートな作りながら、かなり練られててイイ。
出てくる変な乗り物もいい味出している。
ボスはミュージカル仕立てで、戦闘の前に歌い踊るという、なんというか非常に変な演出があるが、主人公が主人公なだけに意外に違和感が少ない。
一応説明しておくと、主人公のカブキは火の一族という勇者の血を持つ男だが、その目立ちたがること、カッコつけること、女が好きなこと、古今東西並ぶもの無しという、非常に子供の教育上よろしくないキャラである(笑)
多少レベルアップのバランスが良くなかったようで、結構レベル上げの作業が必要だった。とはいえ、「天外魔境」シリーズ以外のゲームだったら、普通のレベルの作業量なので、一概に悪いとは言えない程度である。
エンディングも長すぎず短すぎず、イイ感じ。
そこで結論。
「物語の長さも適当で、ストーリーもサクサク進むし、なかなかの逸品」
1997-08-21 1997-12-14