ハードボイルドの本格派探偵アドベンチャー。
鈴鹿のレース中に起きた事件をきっかけに、大きな陰謀の渦に巻き込まれる神宮司三郎と御苑洋子。
今回はディスクシステムに戻り、前後編の2回に分けた発売となった。
前後編での発売は、当時任天堂がディスクシステムのアドベンチャーで採用することが多かった発売方法である。
ディスクシステムって2枚組のゲームが出せない制約でもあったのだろうか。
コマンドが多いときは矢印が出て、さらに選択肢があることが分かるようになった。
また、ある程度の進展が無いと場所の移動ができないようにすることで、無用に選択の幅を広げることを防止している。
これらのことで、難易度はかなり押さえられている。
今回は洋子の方でゲームを進める局面もあり、物語を多角的に見せることに成功している。
ただ登場人物が多く、いくつもの事件が錯綜することもあり、かなりややこしい。人物の関係付けを整理してくれるようなシステムが欲しかったところだ。
キャラクターの行動に無理のある部分も、いくつかある。
ゲームではあまりややこしい物語を作っても、プレイヤーは付いていけない。本と違って、ストーリーだけを追って行くわけにはいかないからだ。
グラフィックはもうこれ以上望めないレベルまで到達したと言ってもいいほど。
これはシリーズ最初からあったことだが、重要な進展があるとBGMが変わるところも分りやすい。
そこで結論。
「頑張り過ぎのきらいはあるが、良くできている」
2002-04-03