「ファンタシースター」ばりの滑らかなアニメーションのダンジョンと美しいグラフィックがファンタジーの世界へプレイヤーをいざなう。
「シャイニング」シリーズの記念すべき一作目に当たる3DダンジョンRPGである。
この時は、完全にSEGAレーベルで、CLIMAXやSONICの名前は出ていない。
まず、アイコンを使ったユーザーインターフェースは、かなり洗練されているし、グラフィックも、嫌味がなく親しみやすい。
ただ、ゲームは「とてもぬるい」ので、「ウィザードリィ」を期待していると肩透かしを食らってしまう。全く違うゲームである。
ストーリーを追うタイプで、キャラクターがゲーム側で用意されているため、一回性が強く一度終わったら、もう一度やる気にならない。
折角のダンジョンなのにドラクエタイプの「どっぷりぬるま湯」で、ぜんぜん怖くない。グラフィックも明るい。困ったものである。
戦闘もたいていの相手では、決定ボタンおしっぱなしで、他のことをする必要がない。戦闘メインのRPGでこれはかなりきつい。
ファミコンのスクウェア「ディープダンジョン」よりマシとはいえ、これはどうにかして欲しかった。
また、ダンジョン内は壁が一マス分あるタイプで、とてもマッピングがつまらない。ダンジョンの構成ももう一つチープ。(因みにオートマッピング機能ありだが、敢えてマッピングを行う、私は、真女神転生をマッピングし切った男である。あれももう一つマップがつまらなかった...)
当時のMDに求められていたゲームを考えると「良作」と言えないこともない。
そこで結論。
「全体に悪くないのだが、プレイヤーを引き付ける要素に乏しい。凡作と言える」
1997-10-03