万雷の拍手に応え、帝国華撃団、再び出撃。
キャラクターは引き続き藤島康介氏、音楽も田中公平氏で、布陣は万全。
セガが総力を込めて送る、大正ラブロマン戦隊(わけわからんな、冷静に考えると)
今回は、セル画風に描いたキャラクターと、3Dモデリングしたマシンとの違和感を押さえるようなレンダリングが行われている。
また、シネパックではあるが、圧縮法を工夫したらしく、画質の劣化を押さえた動画を実現している。
シナリオは、敵のキャラクターを絞ったので、前作に比べると厚みが出た。といっても、もともと薄いので、たいしたもんでもない。
逆に、味方の方はキャラクターが2人増え、前作で戦闘員以外のキャラクターの人気も出ているので、それもおざなりにもできない、というわけで散漫になった印象もある。
数が多いので、何もしないうちに戦闘パートが終わるキャラクターも出てくる始末である。
このへん、キャラクター商売の辛いとこである。
LIPSシステムは前作にバリエーションを加え、連続で選択を行うもの、しばらく待つと選択肢が増えたり変わったりするものもあり、選択肢を選ぶまでの時間でも反応に変化が出るようになっている。
これは面倒になった一面もあるが、プレイヤーにより多くの選択肢を提示しているので、自分が主導権を持っている感覚になれる。
戦闘パートは、前作に比べ難易度を少し上げて、「気を抜くと撤退する機体も出るかもね」という程度にはなった。
といっても、プレイヤーは相変わらず「御機嫌を取りたい女の子を前線に送って庇う」という、良く判らん行動を取ることになるのだが、もう少し、戦闘中の御機嫌取り行動にバリエーションを付けてもよかったんではなかろうか。
隊の損害率が低いと喜ぶ女の子もいれば、敵を全滅させた方が喜ぶ女の子がいるのが当然だし、もう少しキャラクターがシステムと噛み合っても良いと思うのだが。
何度もプレイさせるゲームとしては1プレイが長過ぎるし、ストーリーを追うゲームとしては、これ以上プレイ時間を短くするのは不利であるし、どっち付かずの状況。
場面場面を取り出すと、それなりに高いレベルを持っているのだが、全体を見渡して、ゲームとして何をさせたいのかが見えてこないのは問題である。
ちなみに、私は初回限定版をプレイしたのだが、何が違うのか良く判って無い。特典はマニュアルに設定資料が載ってることなんだろうか?
そこで結論。
「前作より、さらに良くできているが、ゲームとしての着地点は見えず」
2001-02-18