世の中は「育てゲー」なるジャンルが出来てしまうほど大流行しているので、いっちょう安いし、やってみよう!というわけで「卒業II」である。
グラフィックはかなり質が高い、PC-ENGINEでは最高レベルと言える。
デザイン監修の眞島氏はデビュー作であるENIXの「宇宙戦士ライーザ」の頃から、その卓越したセンスには定評があり、CGにかけるこだわりは並々ならぬモノがある。まさに「1ドットに魂がこもっている」と言えよう。
PC-ENGINE版では眞島氏は直接は手を出していないモノと思われるが、随所に「眞島的こだわり」を見つけることができる。とはいえ、パソコン版の方ができは良いのは否めない。
この手のゲームのルーツともいえる「プリンセスメーカー」をやった時は「うーむ、つまらん」と思ったモノだが、このソフトもやはり「つまらん」と思う。
結論を言ってしまうと、やはり「この手のソフトに「ゲーム」を求めてはいかん」という、当たり前のことに落ち着く。
女の子をメインとした「育てゲー」の場合、どうしてもグラフィックに重点をおかざるをえない、勢いメーカーから与えられたモノで遊んでいる、という気分がぬぐいきれない。
「育てゲー」の中でも「SIM」シリーズは、ゲームとしても遊べ且つ自分が「遊んでいる」感覚が強い。
ゲーム中の「作業」が多く、もっとオートでやってくれる部分を多くした方が楽しめたろう。ここらのデザイン感覚はいかにも日本的ゲームで、このゲームの場合失敗しているように思う。
操作性もあまりよろしくなく、コマンドが整頓されていないので、作業のかったるさに拍車をかけている。
ちなみにアーケードカード対応ソフトだが、べつだんアーケードカードを使わなくてもアクセスが遅いわけでなし、音楽は(私の場合)きっちゃって別の音楽CD聞きながら遊ぶので、そこら辺の不満はない。
そこで結論。
「良く判らん。面白いのかね、これ」
1997-12-03