日本TRPGを代表するロードス島戦記のコンピュータ版である。
もともとのロードス島戦記は、パソコン誌のコンプティーク上で、TRPGの紹介と普及のために始められた、リプレイ記事であり、当時使用していたTRPGのシステムは、元祖RPGのD&Dこと「ダンジョンズ&ドラゴンズ」であった。
その後、リプレイは好評のうちに終了し。小説化、OVA化、さらにはロードス島戦記専用のTRPGのルールも作られ。非常に息の長い展開を見せている。
記憶によれば、元はハミングバードがPC版を開発し、それを工画堂がPCエンジンに移植し、ハドソンか販売すると言う、まことややこしい経緯をたどっている。
OVA(オリジナルビデオアニメ)からの流れもあり、ビジュアルシーンのクオリティはなかなか。
オートバトルでのキャラクターの動きも、割と頭が良い。(ただし、オートでない時もそうだが、ちょくちょくキャラクターが何処に行ったら良いか判らなくなった様な動きを取って苛々する)
パーティーのメンバーも「戦士×2・盗賊・僧侶・魔法使い×2」というスタンダードな構成なので、バランスが良い。
このへん「ロードスII」では、イレギュラーな構成になるので、かなりストレスの元になって、失敗してしまっいる。
ただ、折角OVAがある割にはビジュアルシーンは少な目に感じる、またボイス付きの台詞も少な目である。もったいない。
経験値は基本的にイベントクリアで貰えるものが主体なのだが、一通りのイベントをこなしてしまうと、結局経験値稼ぎをしなければならないので少々うざったい。
「II」よりバランスが良いとはいえ、タクティカルコンバットが頻発すると、やはり面倒クサくなる。
パソコン版とはこの辺りのバランスの取り方が相当違う様な気がする。
(残念ながらパソコン版はやったことがないので判らないが、聞いた話しによると「経験値稼ぎをあまりやりすぎると不利になる」システムらしい)
元々がTRPGのリプレイであったにしては、あまりTRPGクサさの無いのが、不満ではあるが、どうでも良いといえば、どうでも良いかもしれない。
そこで結論。
「そこそこ秀作(ファンはどうぞ安心して遊べます)」
1997-12-19