リンクルリバーストーリー

対応機種・周辺機器
SATURN
ジャンル
アクション ロールプレイングゲーム
著作・制作
(c)SEGA NEXTECH 1996

 武器栽培システムを搭載した、柔らかいグラフィックのアクションRPG。

 特筆すべき特徴はないと言っていい。色々とサターンの機能を使ってはいるものの、基本的な部分が一世代前の作りである。
 謎らしい謎やパズルはなく、アクションの難易度も低いし、キャラクターや会話データも少なく、武器以外のアイテムもほとんど無い、力押しでどんどん進んでいける。

 速さ強さ広さの3種類の性質の組み合わせで、7種類の武器の形が存在し、火土風水の4種類の属性(最終的には光と闇を足して6種)を付加できるのだが、実際のところそんなに沢山の種類の武器は使わない。中途半端な属性の武器があることで、武器の使い分けの必然性がぼやけてしまっている。
 武器を栽培するといっても、種を蒔いたとたんに武器が育つので、武器屋で購入しているのとなんら変わらない。

 また、装備している武器の種類によって魔法が変わるのだが、これが武器の種類が多いので、当然同じだけ多い。しかも、魔法エネルギーが溜まるのが遅い上に、ごっそりエネルギーが減るので、ゲームクリアまでに両手の指で足りるぐらいの回数しか使わない。
 攻撃ボタン押しっぱなしでエネルギーをためてボタンを離すと、オプション(プチムクという喋る風船状の植物)が、春夏秋冬に対応した4種類の攻撃を行なう。

 しっぽを振り回して敵の飛び道具を跳ね返したりできたり、ダッシュ後に攻撃ボタンでごろごろ転がりながら攻撃ができたりするが、全然役にたたない。
 10時間もかからずにゲームが終了するため、多くの人はシステムを理解したころにはクリア、もしくは最後までシステムが分らずにクリアしてしまうだろう。システム過剰である。

 背景のグラフィックは、けっこう良くできていて、ポリゴンを上品に使っているのが好感を持てる。しかしキャラクターの絵は、プロの仕事としては下手。少なくともパッケージのイラストぐらいは上手い人に頼めば、売り上げアップしたろうに。
 音楽は全体にどっかから借りてきた雰囲気が強い。

 そこで結論。

「システムが頭でっかちな凡作」


1999-09-22