天才プログラマー内藤寛による会社クライマックスがおくる、ファンタジック3Dアクションロールプレイング。
その緻密なグラフィックと高低差のあるマップはプレイヤーを異なる世界へぐいぐい引き込む。
このゲームを一言でいえば、クォータービューのゼルダの伝説といえ、基本的なルールに、かなり類似性が見られる。
ただし、このソフトは3D表現を使用しているので、かなり毛色の違ったものになっている。
DDS520(DiamondShaped Dimension System)と、パッケージにプログラムシステムのロゴが、デーンと載っている。ゲームソフトとしては、かなり珍しい、余程プログラムに自信があったようだ。
実際このシステムの出来はすばらしく、見事に3Dを表現している。
最近流行のポリゴンとは違った、箱庭的な味のある、個人的にはかなり好きな手法である。
惜しむらくは、オブジェクトに影が付いていないので、3次元的な位置が非常に把握し辛い。
1画面中のオブジェクトが増えると、かなり処理落ちを起こしていたので、泣く泣く影の部分は削ったものと予想されるが、オブジェクト数を減らしてでも影は付けるべきだったとは思う。
マニュアルの言葉を借りると、
”「DDS-520」によって・・(中略)・・合計700枚にもなるマップが、すべてちゃんとつながっていて巨大な箱庭になっているのです。”
(強調 とんび)
とあり、マップ構成は非常にリアルで納得のいく物になっている。
また、これでもかと言わんばかりの、トラップのアイディアとその量には、ただただ脱帽するしかない。パズル物としても十分通用するもので、そのデザインは、往年の名作キャッスル エクセレントをホウフツとさせる。
おもわず、マッピングしてしまうところだった(キャッスル エクセレントは、やった)が、3Dは、マッピングし辛いので、やめた。
難点は、アクションゲームとしても、パズルゲームとしても、少々難しいということだろうか(私は途中で何度か挫折しそうになって、やっとのことで終了させた)
ゼルダの伝説のように、割と誰にでも奨められるものではない。
そこで結論。
「人を選ぶ、ただし歴史に残る名作」