キャラクターデザイン「鳥山(ドラゴンボール)明」
シナリオ 「堀井(ドラゴンクエスト)雄二」
プロデュース 「坂口(ファイナルファンタジー)博信」
「コレでつまんないゲームだったら詐欺だ!!」と言わんばかりの面子を集めて作られたゲームである。
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詐欺ではなかった。
FFシリーズのシナリオはともすれば「お約束」に終始していて、白けてしまうところもないではないが、「クロノトリガー」は時間を越えて過去や未来へ行っては戻るという複雑な構造を持ちながら、しっかり「お約束」的な部分も押さえてあり、非常に気の効いた作りになっている(ただし後半、複雑な構造故に小さい食い違いはある)
シナリオの分岐はキャラクター選択の豊富さと相まって、実に奥深い展開をみせ、二度三度と遊び直さずにはいられない。この複雑さが、再プレイ時に起こりがちな、ただストーリーを追うだけのプレイをなくしている。
また、この複雑さを、プレイヤーにそれと気付かせないようなさり気なさで演出しているのも、実に素晴らしい。シナリオの堀井氏の尋常でない脳の作りには、ただ感服するしかない。
グラフィックは流石にスクウェアというべきモノで、これだけのモノは当時の全てのコンピュータゲームのなかでも最高のモノの一つと言って良い。
ゲームのシステムの基本は「ファイナルファンタジー(IV以後)」で、フィールドマップと戦闘用の背景の区別がなくて、アクションが豊富な所は「聖剣伝説(II以後)」といった感じ。(魔法はスクウェアお得意のケアルやらファイガなどで、FF経験者にはとても入り易い)
また、このゲームをもう一つ別の視点から見ると、面白いことに気付く。
このゲームのオープニングにはレンダリングされた振り子が出てくるが、今見ると同社の「トレジャーハンターG」さらには「FF7」へ向けての習作であったことがはっきりと判る。
さらに、パーティーメンバーが3人でリアルタイムでアニメーションしまくりの戦闘シーンは、明らかに「FF6」から「FF7」への進化の途中に存在している。
また、見下ろしにこだわらないマップデザインは「FF7」への布石と言える。
総合するとこのゲームは「FF6.5」であり、今もっともFF7に近いゲームである、と言える。
(もちろん、FF7は発売されていないからあくまで想像であるが)
↑とか「クロノトリガー」を遊んだ当時は書いてましたが、まぁ、大体予想は当たってますね。
そこで結論。
「スーパーファミコンRPGの最高峰の一つ。遊べ!!」
1998-04-25