豪華声優陣と豪華キャラデザインで贈る、美少女アイドルにして探偵が主人公の、一話完結型アニメ風アドベンチャーゲーム。
めちゃめちゃ狙ってるぜNECっっ。
やはりというか、なんというか、ハードが死に行く次期に現れるソフトというものは、おしなべて完成度が高い。
ゲームは、RPGの町でのクエストに大量のビジュアルシーンと音声を交えながら展開するADVである。
ともかく「全ての台詞を喋るADV」というのは、初めてやった(デジタルコミックもしくはソレに準ずるものは別扱いとする)ソレだけでも高く評価して差し支えない(まぁ、多少音質は悪いが)
さらには、全編アニメーションするし、RPG風の画面では、キャラがリアルタイムに移動しているし、要所で挿入されるミニゲームの出来も取って付けた感じではなく、うまく本編と繋がっている。
シナリオの出来が、TVアニメ程度(というと多少語弊があるが、大体のニュアンスとして)であるのが、欠点といえば欠点で、他にコレと言って目に付く欠点もなく、良くまとまっている。
ゲームのボリュームも結構あって、ちょっとしたRPG並みの時間がクリアまでに必要だった。
この一本で、私のNEC謹製ソフトウェアに対する認識は相当改めざるをえなくなった、期待のソフトメーカーの一つになったといっても過言ではない。
この路線をきちんと展開できていたら、PC-FXももう少しなんとかなっただろうに...
そこで結論。
「意外に傑作ADV、元祖CDROMマシンの意地を見た」
1998-06-22