ロボットもののシミュレーションゲームで、パーツを取り替え武器を付け替えバージョンアップしていき、それにともない、ゲーム画面中のグラフィックも変化していくので、なかなかマニア心をくすぐるものがある。
イメージイラストやキャラクターデザインが天野喜孝氏なので、同社のファイナルファンタジーを彷佛とさせるが、FFシリーズとは全く関係ない。
スクウェアの割には操作性が悪く、ヴァンツァーのバージョンアップ作業がかなり面倒くさい。また、沢山のパーツが出てくるものの、とりあえず最高級のモノをくっつけてやれば、強くなるし、その費用に関しても十分あるので、あまり考える必要もなく、結局バージョンアップは完全な作業になってしまって、ほとんど苦痛でさえある。
戦闘マップでの目的は、結局のところ敵を全滅させることで達せられるので、いつでも似たような戦術を使うことになり、退屈である。
また、ユニットは、ボディさえ破壊されなければ、無料で復活するし、ボディを破壊されたとしても、キャラクターがいなくなることもないし、ユニットの復活にかかる費用もかなり安い。勢い、戦術が雑になってしまうが、それでも楽に勝ち進める。
そんなこんなで結局、折角ヴァンツァーの動きや演出に光るものがあるのに、それがあまりゲームに関わらないところで発揮されることになってしまっている。
音楽や、グラフィックに関しては、流石にスクウェアという感じで、非常に良く出来ている。効果音の出来もなかなか良い。
どうもプログラム外注(ジークラフト)・データ(絵と音)はスクウェアのゲームのようだ。いろんな意味でスクウェアらしくない。
ストーリーは、まずはこんなモノであろうか、という程度で、良くもなければ悪くもない。
見た目よりヒットしなかったのは、題材がマニアックだからというだけではなかったようだ。
そこで結論。
「意外に面白みが見つからないゲーム」
1998-05-29