べルモンド一族と吸血鬼との因縁の戦いが、ついにメガドライブに舞台を移して展開される。
独特の世界観はそのままに、新キャラも追加され、ハードの限界に挑む。
このゲームは、名作「悪魔城ドラキュラ」のメガドライブ版で、ジャンルとしてはジャンプアクションもので、おおまかには「マリオタイプ」と言っても良いものだが、悪魔城シリーズは他のジャンプアクションものにはない独特の雰囲気で、熱狂的なファンを作っている。
筋骨隆々たる男に鞭!そして蝋燭!!鮮血の飛び散る洋館!!
コナミ...おそるべきセンスである。
このメガドラ版も他機種版の例にもれず、非常に丁寧な作りで、演出、グラフィック、音楽、ゲームバランス、トラップ、どれを取っても水準以上の出来で、安心して遊ぶことが出来る。
キャラクターが2タイプ用意されていて、それぞれに攻略法が変わってくるので、2度遊べてオトク感があるとも言えるが、個人的に「ドラキュラは鞭使ってナンボ」と思うので、余計なキャラはいらないと思う。
しかし、新しいシリーズは全て多キャラになっているあたり、プレイヤーの要望としては、何種類か選べるほうがうれしいものらしい。
システムそのものはオーソドックスなモノだが、特に演出の出来の良さが、このシリーズを頭一つ出た存在にしている。
波打つ水面や、回転する巨大歯車、最終面の異次元的画面効果、etc.その一つだけを取っても、息を飲ませるグラフイック効果かつトラップとなっている。
ゲームバランスは昔のモノ(と言ってもこのゲーム自体1994のモノだが)にくらべると、かなり易し目になっているので、さくさく進めて、初心者も受け入れやすい。
そこで結論。
「流石に基本システムに古さを感じさせるが、良いものは良い」
1998-05-11