パネルでポン

対応機種・周辺機器
スーパーファミコン(ニンテンドーパワー対応)
ジャンル
アクションパズル
著作・制作
(c)任天堂 / インテリジェントシステムズ 1995

 任天堂がくり出す、アクティブ連鎖と、対戦がアツい、激ラヴリー消しものパズル。 

 基本ルールは、横に隣接したパネルを入れ替えることができ、同じ色のパネルが3枚以上、縦か横に並ぶと消え、空いた空間の上にパネルがあると、そのパネルが降ってくる、といったところ。

 さらに、ブロックのせり上がり、連鎖や同時消しによる停止時間、対戦用のお邪魔ブロックに関するルールなど、ルールは簡単と謳っているが、実際はかなり複雑と言ってよい。
 このことが敷き居をかなり上げているのは否めない。
 ただし、それぞれのルールがゲームの面白さに繋がっていることも否定できない。

 逆に言えば、基本ルールだけではゲームとして成立しないほどつまらないということでもある。
 本作は、イマイチな基本ルールを力技で面白くしているゲームなのである。
 そういうルールの後付けされたゲームはつまらないものになることが多いのだが、本作の場合、絶妙なバランスで面白くしている。

 さてこのゲーム、連鎖中もパネルを入れ替えることができるので、後付けで連鎖が可能となっている。
 これがゲームの面白さを高めているのは確かなのだが、ゲームプレイ中に休める瞬間がまったく無いので、ひたすら緊張状態が続く。従って、物凄く疲れる。
 ゲーム終了後、甘いものが欲しくなること間違いなし。私なんか、ちょっと酸欠気味になる。

 また、モードが多彩で、「エンドレスモード」「スコアアッタクモード」「ステージクリアモード」「パズルモード」「VSモード」と、大盤振る舞いである。
 複雑なルールも、モードを色々こなしたり、丁寧なチュートリアルを見ることで、段階的に身につけることができるように工夫されている。

 さて、このゲームを語る時に、忘れていけないのが、その世界観である。
 花の妖精が、妖精の国の平和を取り戻すために戦う、ってのが基本設定。
 そのグラフィック、キャラクターデザインともに、かなり高レベルで、そーとーに可愛い。任天堂が狂ったかと思うほどのロリっぷりである。
 プログラム的にも、スーパーファミコンとは思えないほど、マスコットキャラクターがこまごまと動く。
 台詞が、漫画のようにフキダシに書かれるのも、キャラクターを際立たせるのに一役買っている。

 ただ背景によっては、一部のパネルが見にくい。特に青を見落としやすい。無難にグラデーションバリバリのパネルにしておいたら、背景に埋もれることは少なかったろうに。

 そこで結論。

「つまらない基本ルールを、力技で面白くした佳作」

2002-07-09