Wiiリモコンレビュー 使われ方編
前回のWiiリモコンレビュー ハードウェア編に続いて、こんどはWiiリモコンがソフトウェアからどう使われたかを、具体的なソフト名を上げながら検証していく。
はじめに
前回語ったように、Wiiリモコンミサイル問題があって「振ったスピード(加速度)がそのまま画面内に適用される」というようなストロングスタイルゲームは作れなくなってしまった。
そのためパワーはゲージで指定して角度やタイミングだけを振る操作で検知する、という使い方になった。
例えば、タイトーソニックブラストマンみたいな力任せに腕を振るようなパンチ力測定ゲームは、技術的に作れても出せないのは残念なところだ。
Switchのリングフィット アドベンチャーで、力は入れられるがコントローラーはすっ飛ばないリングコンという周辺機器が開発されたというのは転んでもただでは起きない任天堂の執念というかもはや怨念を感じる(笑)
紹介しているソフトは店頭デモ程度も含めて割とプレイをしてはいるものの、全部プレイしたわけではないので、紹介内容が事実と異なってたりするかもしれない。
割と断言しているが、語尾にすべて「よね」とか「筆者の記憶では」をつけるぐらいの信憑性で読んでいただきたい。
いやもう全部エアプ・こたつ記事と思って読んでね! (笑)
識者においては間違いを指摘いただければ幸甚。
とまぁ、予防線を張ったところで、行ってみましょう!!
ポインタ的な使い方
ポイント&クリックはWiiメニューはもちろん、かなり多くのソフトのメニューで採用されている方式だ。
実のところメニュー選択としての操作感はあまり良くなく、十字キーと決定ボタンの方が使いやすい、ということは前回述べた。
ここではゲーム本編で使われたパターンを見てみよう。
アトラスカドゥケウスZ 2つの超執刀はレーザーメスのような雰囲気でWiiリモコンを使い、手術シミュレーション(というかアクション)を実現した。
カドゥケウスはDSで展開していたシリーズのWii版リメイクで、タッチペンで行えたことは(かなりプレイ感は異なるが)概ねWiiリモコンでもできることが証明された。
コナミElebitsもポインタ的な使い方をベースにWiiリモコンを活用したシステム。大手が新たなUIに取り組もうとしていることに喜んだプレイヤー達は早速ムチの素振りを始めた。
そして出たのが悪魔城ドラキュラ ジャッジメント確かにWiiリモコンで鞭を振るんだけど…3D対戦格闘ゲーム、感想としては「そうじゃないだろ」しかない。
コナミの対戦格闘ゲームとかヒット作ひとつもないのに、意地になってるのか? (イー・アル・カンフーは対戦格闘ゲームに入れていいか微妙なところだ、名作かつヒット作とは思う)
なお、この時期悪魔城ドラキュラ THE ARCADEが出たが、Wiiには移植されていない…なんでや!!
ちなみにごく普通のドラキュラはWiiウェアでドラキュラ伝説 ReBirthが出た、これはこれでいいんだけどWiiリモコンで鞭を…。
結局「僕らが期待してたドラキュラ」はゼルダの伝説 スカイウォードソードに鞭が登場したことで実現してしまった。コーナーミー!! 何やってんの!!
ロンチにElebitsを出してWiiの開発意欲を見せたのに、後のコナミ全体がWiiに消極的で、パワプロとウイニングイレブンとDDRしか出してない(と思っちゃうぐらいの)商品展開だったのは意外だった。
バーチャルコンソールについてはファミコンやスーファミ、PCエンジンだけでなくMSXのラインナップも投入されて、コナミさま!! というぐらいの充実ぶりを見せたけど。
だいぶ話が逸れてしまった。話題を戻そう。
あと代表的なソフトとしてスーパーマリオギャラクシーで星を飛ばすアクションに使える、というのがあるが、重要なのはもう一人がポインタを動かせること。
二人でゲームをしている際に、手が空いている方が指でしめそうとして体で画面を隠してしまいプレイの邪魔になる、なんてことは兄弟のいる家庭で頻発していると思うが、ポインタが使えるのでそれで画面を指せる。
この仕様便利! 全てのゲームで採用してほしい!!
割と予想外だったのが、CyanMYSTに代表される脱出ゲーム的な、ジャンルとしてのポイント&クリックアドベンチャーが、ほとんど出なかったことだ。
アナザーコード:R 記憶の扉ぐらいしか記憶にない。他にあったっけ?
アクションを伴わない落ち着いてプレイできるWiiリモコンによるポインタ操作は割と快適なのだが。
ポインタ的な使い方の代表ではあるが、ガンアクションについては別に述べる。
ジェスチャ・図形入力
Wiiリモコンで魔法陣を描くタイプのものはタクトオブマジック、それからカプコン大神、それから先ほど紹介したカドゥケウスも魔法陣を描くシーンがある。
心ときめくシチュエーションだが、どれも図形判定に難があり、ゲームに慣れてもそこそこ失敗してしまう。
魔法少女の杖として使うゲームなんかを予想したが、バンダイもタカラトミーも特にそういうものは出さなかった。…まぁ、Wiiのゲームより自社の変身アイテム売る方が先決だからな、よく考えたら。
ディズニー・インタラクティブ・スタジオディズニープリンセス 魔法の世界へは、Wiiリモコンが魔法の杖になる…ちょっと調べてみたが、どんな使い方なのかわからない。とはいえPS2とのマルチプラットフォームかつ低年齢向けなので、振る以上の複雑な使い方はしていないだろう。
Wii Musicがあらゆる楽器をWiiリモコンで演奏できるようにする勢いでWiiリモコンを使っている。
これはリズムゲーム(的な部分も一部あるが)ではなく、テキトーに弾いたらなんかいい感じの音がなってくれる機械ジャミネーターが近いかもしれない。
Wiiリモコンとヌンチャクの持ち方と振り方で、そこに楽器があるような雰囲気を出すという使い方だ。
エアギターやら箒をギターがわりにして遊んだ人もいると思うが、あのノリに近い。
それで音まで出てくるのだからかなり楽しいのだが、ゲームとしては作られておらず、操作と音が正確に対応するわけでもないので楽器でもない。
このような仕様となったのは、そもそものコンセプトもあるだろうが、やはりWiiリモコンのセンサー感度の限界があると思われる。
タクトを振って指揮するモードもあって、時のオカリナと風のタクトの魂の続編と言うと言い過ぎだろうか(言い過ぎです)
任天堂と宮本茂が力を入れて開発した割に売れてないが、Wiiリモコンの可能性と限界が見えたソフトであった。
参考: 社長が訊く『Wii Music』
ダンス
UBIJUST DANCE Wii(2・妖怪ウォッチ)をはじめとしてダンス系のゲームはそこそこ出ている。
特にバンダイナムコがハッピーダンスコレクションフィットネス パーティWE CHEERウィーチア ダンシングスピリッツ!プリキュアオールスターズ ぜんいんしゅうごう☆レッツダンス!と…出してるなと思ってはいたが5本もとは、調べてみてびっくりした。
体育のダンス必修化前後の時期で、子供の興味としてダンスが大きな市場となっていたことがベースにはあるだろう。
Wiiリモコンを画面に合わせて振る音ゲーの一種で特殊な入力機器が必要ないのも、このジャンルのタイトルが多く出た理由のひとつを担っていると思われる。
画面に出てくるキャラクターに合わせて踊るので、入力は手だけでも全身使った方が楽しいし、あんまり足を判定していないことは気にならない。
ちなみに、フィットネス パーティは一部バランスWiiボードに対応している。
例によって、Wiiリモコンの判定は結構雑な感じだが、音楽に合わせて体を動かすこと自体が楽しいので、ゲームとしては成立してなくても、アミューズメントとしては結構成立するのが面白い。
ファミコン時代のマイクを使ったカラオケの判定は「音を検知した・してない」レベルの雑なものだったのに、割と楽しかったのと似ている。
ゲーマーには不評だが一般層には受けが良くて販売数もそれなりという結果は、「わかる」という感じだ。
ちなみにゲーマー御用達のコナミダンスダンスレボリューションはマットを使うので、特にWiiリモコン的に言うことはない。
叩く
バンダイナムコ太鼓の達人などはすごくリモコンを振ってプレイできそうなゲームだが、リモコンではボタンプレイとなっており、専用の太鼓とバチ(タタコン)を使わないと太鼓をバチで叩く面白さは得られなかった。
Wii発売時期に放送されていた仮面ライダー響鬼など、音撃棒にリモコンをはめこんで太鼓の達人のようなシステムと連動し、魔化魍を倒すゲームが出る、バンナムだしなっ !! とか思っていたが、太鼓の達人に楽曲が採用される程度の連携しかなかった…がっかりんぐ。
Switch版太鼓の達人はJoy-Conを振ってバチとして使うモードを主体としており、「見て……ドンちゃんがJoy-Con持ってるー!」という感動を覚えた人が日本中にちょっとはいると思う。
みんなのリズム天国もWiiリモコンは振らず、ボタンを叩くゲームになっている。
またWii Musicにも打楽器は入っているが、前述のように「雰囲気演奏」であり、正確にリズムをとる機器としては使われていなかった。
このことから、バチやドラムのスティックの代わりに使うにはWiiリモコンは重すぎるのと、正確なタイミングを取るのには向かないという問題が見える。
Wiiリモコンの使い方は、だいたい予想の範囲内にあったが、セガレッツタップは見事にはみ出してきた。
セガはきみのためなら死ねるのようなゲーム出してくるとは思ったが、「適当な箱にコントローラを置いて箱を叩くことで操作する」ゲームとか!!
加速度センサーに、まさかそんな使い方があるとは「目の付け所がセーガー」である。
ただこの衝撃的アイディアも、業界人にだけ衝撃を与えた、というような結果かなぁ…
ツインスティック
予想ではWiiリモコンを二本持つスタイルを想定したが、ヌンチャクが同梱されたことにより、格段に二本スティックタイプのゲームを出しやすくなった。
全人類ニチブツクレイジークライマーと、ナムコリブルラブルトーキョーウォーズ(などの戦車ゲー)、セガバーチャロンできるじゃん! 、って思いましたよね。ツインスティックですもんね!
当然出ましたクレイジークライマーWiiだけねっ!
ちゃんとヌンチャクとWiiリモコンを交互に降って登れる……が、シンプルシリーズみたいな内容、というとシンプルシリーズに失礼にあたる、操作できるかできないかボーダーレベルのひどい出来。…あー、現場からは以上です。
おっと、他に予想に書いてたセガサンバDEアミーゴは出た。マラカスコントローラなしでプレイできる。
ゲームは音ゲーの一種だが、プレイ感は上述のダンスゲームに近くWiiダンスゲーム系の始祖といってもいいかもしれない。
これはとても良いものです。
モーションセンサーだけでは棒の傾きを正確に測定するのがそもそも無理だったようで、Wiiリモコンそのものを一種のジョイスティックとして使うという、ツインスティック系のゲームはなかなか厳しい結果になった。
なお、後に紹介するボクシング系をツインスティック操作の一種と考えると、そこそこ出たとも言える。
ミニゲーム
Wii Sportsをはじめとしてミニゲーム集タイプのゲームが非常に多く出たのがWiiのソフトラインナップの特徴と言える。
そこでは、奇想天外なWiiリモコンの使い方が試みられていて面白いが、この使い方で一本ゲームを作るのは辛いな、というものが多い。
面白いのはカプコンタツノコVSカプコンなど、本編と全然関係ないミニゲームが入っていて、そこでWiiリモコンを活用しているゲームがかなり多く現れたのもWiiソフトの特徴かと思う。
その中でも特筆すべきはセガスーパーモンキーボール ウキウキパーティー大集合 だ。
発売前はオマケかと思われていたミニゲーム集。これがWiiリモコンを活用して出来がメチャメチャ良くて数も多くて慄いた。
なお本編の方は、片手持ちによる傾き移動の操作感覚は面白かったが、精度はアナログスティックにかなり劣った。
Wii Sportsの系譜
Wii Sportsに含まれているスポーツを題材としたゲームを売っていくのは、Wii Sportsの出来が良かっただけに厳しいなと思ったが、むしろ刺激になったようで、結構なタイトルが出ている。
今度は、それらのゲームを追ってみよう。
ゴルフ
まず、テクモスイングゴルフ パンヤがキャラの魅力で十分に引っ張れることを証明してくれたし、同じ題材でもシステムは収束しないなとも思った。
PC版の移植な事もあり、有り体に言ってWiiリモコンの必要性は薄いのだが、クラブのようにリモコンを振って打てるのは楽しかった。
続編のスイングゴルフ パンヤ2ndショット!の他、みんなのゴルフのキャメロットがカプコンからWE LOVE GOLF!を発売している。
また、Wii Sports Resortにも Wiiリモコンプラス対応のゴルフが収録されている。
ちなみにバーチャルコンソールでマリオゴルフ64が出ているが、リモコンの振る操作には対応していない。
後 EAからタイガー・ウッズ PGA TOUR 08タイガー・ウッズ PGA TOUR 09 ALL-PLAYが出ている。
マルチプラットフォーム展開のためか、Wii版のスイングは「一応つけました」感が強く、システムに馴染んでないところがあるが、本格ゴルフとしては一番の出来かも。
あとバンダイナムコプロゴルファー猿…は、無視で!!
テニス
Wiiで遊ぶ マリオテニスは移植ものだが、ちゃんとWiiリモコンを振る事でスイングを使い分けられるアップデートがなされている。
野球
コナミ実況パワフルプロ野球Wiiがリモコンを振ってのスイングに対応していたが、一部のモードだけだった。
その後、実況パワフルプロ野球15、実況パワフルプロ野球Wii決定版と立て続けに出し、最終的にWiiに出たのは
実況パワフルプロ野球 NEXT
実況パワフルメジャーリーグ2009
実況パワフルメジャーリーグ2
実況パワフルメジャーリーグ3……似たようなソフトが時期が固まって出たりして、Wiiリモコン云々より、経営戦略レベルでなんかおかしい気がするんだが。
パワプロに限らず迷走を続けており、この頃本当に「大丈夫かコナミ?」とみんな思ってた気がする。
バンダイナムコプロ野球 ファミリースタジアムは、Wiiリモコンを降ってで投げて打てる(フリフリモード)があるものの、基本的には従来のボタン押し操作(ピコピコモード)で調整してあるようだ。
逆に直後に出た任天堂キャラのスーパーマリオスタジアム ファミリーベースボールは、流石にWii Sportsの直系といった感じで、Wiiリモコンを振る前提での投打操作となっている。
アルファ・ユニット(社)日本野球機構承認 バッティングレボリューションはWiiリモコンプラス対応で、噂ではかなりそれっぽくスイングが可能なソフトらしい。
正確にはこれ野球ゲームではなくバッティングセンターゲームであり、いわば蘇った任天堂ウルトラマシンでありセガロボピッチャである。その割り切りは良いと思う。
他に、タカラトミーメジャーWii投げろ!ジャイロボールなんかも出てるけど…ねぇ、ジャイロボールよりパッケージを壁に投げつけた人の方が多いかもしれない。
いちいちタイミングゲージが出るんで極めてテンポが悪く「Wiiリモコンの利点を消す」というのが企画意図と言われると信じてしまいそうになる。
ボクシング
Wii Sportsのボクシングはタカラ拳闘士という玩具と発想は一緒で、拳を振る動作をパンチに置き換え人の代わりの人形が戦うもので、発売以来バージョンアップしつつ今だに新作が出るロングセラーの名作だ。ジャイロボールのことはこれで忘れたね、みんな!
Wiiの面白いところは、このような以前から存在する遊びも新たなハードウェアを追加することなく取り入れることができる点だ。
ロケットカンパニーシェイプボクシング Wiiでエンジョイダイエット!シェイプボクシング2 Wiiでエンジョイダイエット!が、ボクシングそのものではなくボクササイズとして製品化したのは慧眼だった。
ボクシングゲームだと「疲れるゲーム」と悪評となるものも、ボクササイズなら「キツイ!これは効く!」と高評価へと転換される。
直接の続編ではないが、ロケットカンパニーは「キツイ!これは効く!」のノリがベストフィットした題材ビリーズブートキャンプ Wiiでエンジョイダイエット!も出している。
結局、シェイプボクシング自体は「そこそこのヒット」という評価に落ち着いたが、ロケットカンパニーがイマジニアに吸収されたのちにSwitchで出したFit Boxingの大ヒットに結実している。
新しい操作法が浸透して活用されるのって、なんだかんだで10年ぐらいはかかるものなのかもしれない。
他に本家任天堂からパンチアウト!!と、キャラものでAQインタラクティブはじめの一歩 レボリューションが出ている。
Switchでは対戦格闘ゲームとしてARMSが出ていて、プレイ感は全然違うがWii Sportsのボクシングの系譜と言ってもいいだろう。
ちなみにWii Sports自体はWiiリモコンプラス用にパワーアップしたバージョンが発売されている。
このWii Sports Clubは Wii U用ソフトだったこともあって、出来の良さの割に全然知られてないし売れてもない。
参考:うごく社長が訊く『Wii Sports Club』|Wii U|Nintendo
以上がWii Sportsに含まれていた系列のゲームだ。
剣(など)
やはり握り手がある道具で遊びに活用できるものといえば、武器・特に剣がその筆頭と言って間違いないだろう。
とにかく人類はチャンバラごっこが大好きなのだ。
剣劇ゲームの歴史
お遊び的にナムコソウルキャリバードリームキャスト版が釣りコンに対応していて、コントローラの縦横の振りがゲーム内の剣の縦横攻撃に対応していたが、まともに遊べるものではなく、あくまでもネタ的なものだった。
ただ、コントローラを降るとその通りにゲーム内のキャラが剣を振るという遊び自体は評判となった。
それに気を良くしてかアーケードゲームとしてナムコ魔斬-MAZAN-が作られた。
ドリームキャストの業務版NAOMI筐体で、システム・世界観的にガンシューティングニンジャアサルトの魂の続編と言える…かもしれない。
そしてテレビに接続して遊ぶ玩具として、スクウェアエニックス剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣が大ヒットを飛ばす。
同じ時期にテレガングは玩具メーカー各社から発売されヒットを飛ばしており、Wiiリモコンによる操作を受け入れる土壌となっている。
テレガング1つならコンパクトだが、複数あると何しろかさばるので、それを一本化できるWiiは見事に時代にハマった商品だったと言える。
Wiiロンチタイトル
Wii本体と同時発売のスカッドハンマーズは「リモコンでハンマーぶん回す」に特化した面白さが抜群だったので、「Wiiリモコン使えばなんだって面白いゲームになる」ぐらいに思っちゃったが、これは全くバンダイに対して失礼な言いぐさであったことをここに謝罪したい。
スカッドハンマーズを開発したベックのチームアカネコが偉かった。流石はSDガンダム ガシャポンウォーズを作ったチーム、他の猿とかのバンダイゲームとは違うのだよ(謝罪してない)
トワプリは新作として出しているものの、基本的には同時に発売されたゲームキューブ版の移植であり、リモコンの振りはボタンの代わりでしかなく、Wiiリモコン的にはスカッドハンマーズの前座でしかない。
とはいえ、長時間やっても意外に疲れない、ボタンほどではないがかなりのタイミング精度が出る、なにより剣を振る雰囲気が抜群に良い! ということを証明した。
UBIレッドスティールはカタナも使うFPSという独特なシステムと世界観が話題を集めた。
銃がメインのゲームで振るアクションは限定的ではあったが、刀剣を振るアクションがWiiでプレイできるのを実際に示し将来を期待させた。
その後のWiiでの展開
剣神ドラゴンクエストはドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔として、Wiiに参入。
他に剣としてリモコンを使うゲームは、前述のUBIレッドスティールの他にグラスホッパーマニファクチャNO MORE HEROES、コーエーテクモ戦国無双KATANAなどが出たが、反応がもっさりしていて誤操作が頻発するというWiiリモコンの精度の悪さを露呈する結果となった。
操作補助として、ボタンを組み合わせて振り方向を固定するとかロックオン機能があるとか当たり判定がでかいとか、そういう「あーマトモにやったら無理あったんだなー」というシステムが付いている。
そういう意味では単純なボタンの代わりだったトワプリは賢い選択だったと言えるし、やはり任天堂自身は限界を知ってたということになり、若干ずるい気もする。
ナムコソウルキャリバー レジェンズは対戦格闘ではなく、ステージクリア型アクションで、縦斬り横斬りと突きを駆使するあたりはソウルキャリバーらしい作りだ。
と序盤に出たソフトだが、縦横どちらを優先するか選べるオプションなどの工夫があり、その辺の調整でわりと出したい技が出せる。
意外と釣りコンでの経験が役に立ってるのか?
ディースリー(タムソフト)お姉チャンバラ Revolutionは、トワプリと同様にボタンを降る操作に置き換え + 特殊攻撃の振り。
面白いのは二刀モードで、リモコンとヌンチャクを二本の刀に見立て交互に振ることでコンボを発生させる。
単純で効果的だが、個人的にはヌンチャク側は盾につかうというトワプリの発想に囚われていて、全然思いつかなかった。
Wiiリモコンは振ったら画面のキャラが動くというだけでもう楽しいのだから、振り方によって細かい技の使い分けをするなどというしゃらくさい使い方をしない方が良い、ということが確認できるソフトだ。
ディースリーはお姉チャンバラ Revolutionの前に、ランド・ホー!開発でDRAGON BLADEというファンタジー剣劇ものを出しているが、Wiiリモコンの縦横の斬りわけ検知が鈍く少々ストレスとなっていたことを反省したのかもしれない(たぶん、単純にタムソフトのセンスがいい)
Wiiにフィットしたタイトルとしてアトラスが、カドゥケウスに続き一人称剣劇ゲーム魔剣シリーズを出すと思ったものだが、結局出なかった。
前述のナムコ魔斬-MAZAN-も移植されなかったし、めっちゃ出そうだった剣と銃のアクション、カプコンデビルメイクライも出てない。
剣を振るゲームとしてはカプコンからモンスターハンターGが発売されたが、これはクラシックコントローラ専用という割り切った作りだった。
他に剣劇アクションとしてはADKクロスソードがバーチャルコンソールに出たが、Wiiリモコンを振る操作に対応していない。
Wiiリモコンプラス
WiiリモコンプラスはWiiリモコンにジャイロスコープという水平との角度を検知する機能を追加した新リモコン。
従来のリモコンに追加する形のWiiモーションプラスも発売されている。
そもそも、Wiiリモコンにジャイロが乗ってなくて加速度計でなんとなくそれっぽい数値を取ってたというのが驚きだ。
ジャイロを搭載するハードルに比べたら簡単な「枯れた技術の水平思考」ではある。
そもそも昔のジャイロのイメージは一抱えもある地球儀みたいな装置で戦闘機に搭載されてる、って感じだった。
それが手のひらに収まる機器になったんだから技術の進歩は恐ろしい。あとジャイロボールのことは忘れて差し上げろ(記憶強化)
Wii Sports Resortはチャンバラだけの為に買ってもいいぐらいマジで面白いのでオススメ。
このソフトが、剣を振るゲームをやるにはリモコンの性能が足りなかっただけで、方向性自体は全く正しかったと認識させてくれた。
Wiiリモコンプラスに対応したゼルダの伝説 スカイウォードソードや斬撃のREGINLEIVなどは、ストレスなく剣を振れる。
剣を振ってアクションするという言葉で想像されるゲームが、この段階でやっとハード・ソフトともに作れるようになったと言えるだろう。
予想に書いた「持ち方を変えると武器やキャラが切り替わる」みたいなソフトは出なかった。
Wiiリモコンの向きが異なると正しい持ち方を指示するソフトは珍しくなかっただけに意外だ。
斬ったり撃ったりするときに、モーションセンサーだけでなく赤外線によるポインタの数値も加えないと、情報がたりなかったりするので、実質赤外線センサーを画面に向ける持ち方しかできない、と言うところはある。
ところで鬼がDX音撃棒を使うゲームをWiiで作り損ねたんで、DX日輪刀で鬼をやっつけるゲームをSwitchで出しませんかねバンダイさん。
この際両方いっぺんにまとめて響鬼 VS 鬼殺隊とか出してもいいですよ!(出ない)
まとめ
結局、はじめてのWiiから始まるミニゲーム集やアナザーコード: R 記憶の扉のようなアドベンチャーゲームのギミックとして、色々な操作がちょっとだけ使われるパターンが、Wiiリモコンの一番楽しい使い方だったように思う。
最初に使い方を覚えて使いこなすまでの瞬発的な面白さはあるが、慣れてくるとレバー+ボタン操作の確実性に負けてしまい、億劫になる面があるのだ。
思うにWiiリモコンは、自由に持って自在に振るには大きすぎ・重すぎだったと言える。
加えて、残念ながらポインタや加速度センサの精度はそこまで高くなく、アナログ的なコントロールは難しかった。
に出たWiiリモコンプラスによって精度は高くなったが、自社の後継機であるのWii U に潰された格好となってしまった。
こうなると Wii U が Wiiリモコンプラスを標準コントローラにしなかったのが悔やまれる(同梱版本体は一部ある)
Wii UがWiiリモコンを主操作として採用しなかったので、一度歴史は途切れて年のSwitchでWii型操作が復活。
ここまでに書いた操作や利用方法の多くは Switch の 1-2-スイッチやニンテンドーラボなど、Swithのゲームで洗練された形で再実現されている。
そこで結論。
その豊かなゲーム体験は、Switchに確実に受け継がれている
え、ガンアクションは別に述べるとか言ってたのに、出てきてない?
そう! 次回Wiiリモコンレビュー アタッチメント編へ続く!!