CUIコマンド名詞分類
CUI入力で使われる名詞、その他をとにかく分類してみよう
今度は名詞を分類しよう
今回は「CUI(コマンド)入力」における名詞とその他のコマンド分類を行なう。
まず、大きく動詞(verb)と名詞(noun)に分けられるが、今回は名詞、その中でも具体的な物の名前、つまり具象名詞に限って分類する。
とはいえ、動詞に比べると圧倒的に種類が多いので、分類し解説を加え、少しの例を並べるに止める。
- 大道具:持ち歩けない
- 遠景
- スイッチ
- 家具
- 収納
- 乗物
- 人物
- 小道具:持ち歩ける
- カギ
- 武器
- 移動
- 容器
- 書物
体力の概念がない(一発ゲームオーバーの)ゲームが多いので、回復用の道具がないのが特徴的だ。
米国では、CUI入力型のRPGもあるので、この限りではないが。
大道具:持ち歩けない
ビジュアル表現される場合のマップにあたる。
遠景
ミルか移動先として指定するもの。
実際に接触するのはミズやマド、キのように部分を切り取ったものになる。
巨人が主人公で、「トル ヤマ」とかできるのも、面白そうではある。
アタリ(AROUND)、イケ(POND,POOL)、カワ(RIVER,STREAM)、イエ(HOUSE)、ヘヤ(ROOM)、ヤマ(MOUNTEN)、ドウクツ(CAVE)
スイッチ
スイッチは、持ち歩けないカギ、と言い換えることもできる。
一見スイッチに見えない物が、スイッチになっている事が多いので、ここに例に出した物がスイッチになっているのは素直な方だ。
スイッチ(SWITCH)、ボタン(BUTTON)、レバー(LEVER)
家具
その場から持ち歩けないもの。様々な物を隠す蓋でもある。
ウゴカス、タタクなどで接触できる。
イス(CHAIR)、テーブル(TABLE)、ツクエ(DESK)、ベッド(BED)、エ(PICTURE)、キカイ(MACHINE)、ドウゾウ(STATUE)、ジュウタン(RUG)、キ(TREE)
収納
つまりは宝箱。ただし、あらゆる物は宝箱でありえる。
サガスだけでなく、アケル事もできる。ダンロは火が蓋がわり。
タンス(BUREAU)、タナ(SHELF,CABINET)、キンコ(SAFE)、ヒキダシ(DRAWER)、ハコ(BOX)、ダンロ(FIREPLACE)
乗物
中に色々な物が詰まっている建物の扱いと、別の場所に移動するための道に近い扱いを併せ持つ。
乗物で自由に動き回る事はできず、別のシーンへ切り替えるための手段であることが多い。
船などの大型の乗り物は、舞台そのものの場合もある。
クルマ(CAR)、フネ(SHIP)、ボート(BOAT)、ウマ(HORSE)
人物
コミュニケーション相手。ハナス事で情報が引き出せる「持ち歩けない書物」と言える。
そういう意味では、大型コンピュータやカベの落書きも、人物のカテゴリに入る。
オトコ(MAN)、オンナ(WOMAN)、ショウネン(BOY)、ショウジョ・ムスメ(GIRL)、コドモ(CHILD)、ロボット(ROBOT)、ハカセ(DOCTOR)、コンピュータ(COMPUTER)、アシアト(FOOTPRINT)
持ち歩ける
所謂アイテムと呼ばれるものが、このカテゴリ。
カギ
ゲームでは、あらゆる持ち物はカギであると言っても過言ではない。
つまり「障害を除去するもの」である。
推理ものの証拠品は、ほとんどこのカテゴリに入る。多くはミセルことで鍵の効果を発揮する。
カギ・キー(KEY)、カード(CARD)、ディスク(DISK)、チケット・キップ(TICKET)、パスポート(PASSPORT)、バッテリー(BATTERY)
武器
破壊や、加工のための道具。
非常に分かりやすく、障害を除去してくれる。
ジュウ(GUN)、レーザー(LASER)、ピストル(PISTOL)、ライフル(RIFLE)、ナイフ(KNIFE)、ケン(SWORD)、オノ(AXE)
カナヅチ(HAMMER)、ツルハシ(PICK)、クギヌキ(PINCERS)
移動
主人公の移動能力を高め、行動範囲を広げてくれるもの。
明りも、このカテゴリ。
ロープ(ROPE)、ハシゴ(LADDER)
ロウソク(CANDLE)、マッチ(MATCH)、ライター(LIGHTER)、タイマツ(TORCH)、ランプ(LAMP)、ランタン(LANTERN)、ライト(LIGHT)
容器
持てる物の種類や量を増やす。
ビン(BOTTLE)、カビン(BASE)、フクロ(SACK)
書物
情報を与えるもの全般。
ホン(BOOK)、メモ(NOTE)、カミ(PAPER)、ニッキ(DIARY)、シンブン(NEWSPAPER)、テガミ(LETTER)、シャシン(PHOTO)、テープ(TAPE)、カセット(CASSETTE)
総括
今回は、ほぼ前回の動詞の分類に沿って「動詞が適用される名詞」という形での分類とした。
となると、動詞(ジャンル)が決まれば名詞が決まるのかと言うと、そこではまだ決まらない。
逆に名詞と文脈(状況)が決まっていれば、動詞(行動)はほぼ自動的に決まる傾向にある。
例えば、トイレで「紙、紙」と名詞を連発している人がいれば、「(紙を)取ってきてくれ」と言う意味だと理解されるわけだ。
そして名詞が表す一番重要な要素は背景世界だ。
舞台が西洋と東洋、または過去、未来では動詞はそれほど変わらないのに対し、名詞は重なる部分が少ない位に変わる。
これは、言葉の世界で視覚を担当するのが名詞とも言い換えられる。
「名詞+文脈=動詞」「名詞=視覚」ならば、画像を指定するだけでゲームは成立するのではないか?、との割り切りも出てくる。
その最たる物がCyanMystに代表されるクリックアドベンチャーだ。
クリックアドベンチャーについては、脱出ゲームのパターン(1)脱出ゲームのパターン(2)が参考になるかと思う。
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そこで結論。
名詞が変われば、世界が変わる