勝つと嬉しい
ゲームには勝敗の要素があるものが少なく無い。それが面白さを引き出すからだ
勝つということ
勝つと嬉しい。なぜか。
それは自身の優秀性が分りやすい形で証明されるからである。
オレは強い・頭がいい・カッコいい・速い・我慢強い。どーだまいったか、というわけだ。
負けるということ
では、勝ってさえいれば嬉しいのか。
そんなことは無い。
さらに言えば、負けることが無いと勝つ面白さは有り得ないのである。
負けが勝つことの嬉しさ・楽しさに繋がるのであるのだから、文明人たるもの「負けることも楽しむ」という余裕が必要である。
現実はどうだ
しかし現実はあまりに浅ましい。とくに対戦格闘ゲームでは勝利至上主義が横行している。
ゲームの攻略記事を書く人間までもが「勝たないとつまらない」というのであるから、事態は深刻である。
勝ち負けの価値
もう少し、論理的に考えてみよう。
人生は厳しく、よほどのことで無いと勝つなんて有り得ない、せめてゲームの中でぐらい勝ちたい。そう思う人もいるだろう。
逆に、人生は簡単で、よほどのことでも無いと負けるなんて有り得ない。だからゲームの中でぐらいは負けるのもいい、なんて人もあり得る。
一人のケースがあり得るならば、全ての人で、スケールの違いはあれ、同じ状況があり得ると考えるのが自然だろう。
分りやすく言い直せば、誰でも勝ちたいのは勿論、誰でもちょっとは負けたいのである。
別の方向から考えてみる。
勝つことの喜びは相対的なもので、少なくとも一度は負けないと、勝っても嬉しく無い。また、勝ち続けると喜びの感覚は麻痺し、しだいに喜びは希薄なものとなる。
逆に、一度は勝たないと、負けても悔しく無いし、負け続けると悔しさも希薄になる。
勝つことも負けることも、経験という価値の元では等しいとも言える。
やはり、勝負を面白くするには、勝ちだけでは無く、負けが必須であるし、非常に大切な要素であるのだ。
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そこで結論。
負けても楽しい